【妊娠17週目】赤ちゃんとお母さんのお腹の様子・気をつけたいこと
妊娠17週目になりましたね。「16週目よりも少しお腹が出てきたな」と思う妊婦さんもいらっしゃることでしょう。
1週ごとに、赤ちゃんには様々な成長が見られます。中期は成長が盛んな時期なのです。
さて、妊娠17週目では、赤ちゃんにどのような成長があるのか気になりますよね。
今回は、「妊娠17週目・安定期に入った赤ちゃんとお母さんのお腹の様子、気をつけること」をご紹介していきますね。
見出しで拾い読みする?
赤ちゃんの様子
- 児頭大横径(BPD):32mm~40mm
- 超音波検査で骨を確認できます
- 頭や体のバランスが整い、目や耳の位置が定まります
- 胎便が腸に溜まります
- 自分で体温調整ができ始めます
- 聴覚が発達し、16週目よりもよく聞こえるようになります
- 海馬が発達し、記憶することができ始めます
(→BPDの説明はこちら)
妊娠17週目の赤ちゃんは、身長が120mm~170mm、体重が100g~150g程度になります。骨がますますしっかりとしてくるので、超音波検査で確認することができるようになります。
頭や体のバランスが整ってくるので、どんどん「ヒト」になってきているということですよね。妊娠中期は、赤ちゃんの成長・変化が楽しみになる時期でもあるのです。
「胎便」とは、出生後に赤ちゃんが初めてする便のことをいいます。これは緑がかった黒っぽい便です。
成分は、羊水や腸管上皮、ビリルビン(胆汁の黄色色素)、脂分などの老廃物です。妊娠17週目ころから、この胎便が徐々に赤ちゃんの腸内に溜まってくると言われています。
赤ちゃんが生まれて初めてした便の色が黒いので、ビックリしてしまうお母さんもいるかもしれませんね。でも、これは正常な色なのです。ご心配なく!
16週目よりも、赤ちゃんの聴覚が発達してきました。お母さんの血液が流れる音も聞こえるのです。
この血液の流れる音というのが、「ザーザー」という、まるでテレビの「砂嵐」の音のようなものだと言われています。
生まれたあとも、この「砂嵐」の音を聞くと安心するという赤ちゃんもいるようです。お母さんのお腹の中にいたころを思い出して安心してしまうのかもしれませんね。
さらに脳の「海馬」が発達することで、記憶することができ始めます。ということで、お母さんの声を覚え始める時期だと言われています。
このころから「胎教」を始める妊婦さんもいますね。
「胎教」とは、お腹の赤ちゃんに勉強を教えるものではありません。お腹の赤ちゃんに話しかけたり、音楽を聴かせたりすることをいいます。
胎教をすることで、情緒が安定したり、夜泣きをしなかったり、理解力が高い子供になったりするという説もありますが、信頼できる医学的根拠はないようです。
ただ、お腹に話しかけることで、お母さんは幸せな気持ちになりますよね。穏やかな音楽もリラックス効果がありますね。
「赤ちゃんに賢く育ってもらいたいから」と思わず、「自分がリラックスして、幸せになるから」と考えて胎教をすることをおすすめします。
お母さんの様子
お腹の様子
- 子宮の大きさは大きめのメロンくらいになります
- 子宮底長は10㎝~15㎝程度です
- 胎動を感じ始めます
子宮の大きさが「大きめのメロンくらい」ということで、他人の目にも妊婦さんだとわかるころですね。「そんなに出てないよ」というかたも、赤ちゃんの成長は個人差がありますので、あくまで参考ということにして下さいね。
お腹が目立ってきた妊婦さん、マタニティウェアの準備はしてありますか? お腹も大きくなり、乳房も張る時期ですので、そろそろ締め付けのない、ゆったりとした服で過ごすことをおすすめします。
締め付けのない服を着ると、気分もゆったりとしますよ。
前述したように、赤ちゃんの骨が超音波検査で確認できるほど強くなってきています。そろそろ小さな胎動を感じ始める妊婦さんが増えてきます。赤ちゃんが元気に育っているということを実感できますね!
ところで、お腹が目に見えて大きくなる前にはじめておいたほうがいいことがあります。
それは、つぎの記事を見てもらったらわかると思います。
→【妊娠線画像・妊娠線写真】これはできれば防ぎたい!妊娠中~産後
その他の変化
耳に不快感があらわれることがあります。何となく耳が聞こえづらい、こもったような感じに聞こえてしまう……こんなこともあるのです。
これは妊娠によってホルモンバランスが乱れるため、そして、貧血のせいですので、出産後は解消されることが多いです。
明瞭に聞こえないと不快ですし、ちょっと心配になるでしょうけれども、病気ではないことがほとんどのようです。だいたいがホルモンバランスのしわざなのでご安心下さい!
この症状の対策は、つぎの記事にまとめてあります。→妊娠初期に、耳鳴りで「キーン」や「ボワー」となったときは
心配なら、検診のときに相談されるのが良いでしょう。
出産後も耳に不調がある場合は、疾患が疑われますので、そのときは耳鼻科などで診察を受けましょう。
この時期に気をつけること
妊娠中期の動悸や息切れについて
このころから、妊婦さんの心臓の働きは、約1.5倍になると言われています。
胎盤を通して赤ちゃんに血液を送りこむのですが、自分のぶんの血液と赤ちゃんに送るぶんの血液を供給するために、心臓はフル稼働するということになるのです。
必要な心拍数が通常時よりも多くなります。それより心拍数が少なくなっているときに、動悸を感じ、息切れがおこります。
また、ちょっと動くだけで疲れを感じてしまうということも。こんなときの対策は、下記になります。
- 症状が出て横になるときは、体の左側を下にする(心臓を下にする)
- 足を高くして休む
症状が出たら、まずは休みましょう。休むときは一工夫です。
上記の姿勢で横になると、血流がよくなるといわれています。呼吸も楽になります。症状が出たらまず休む、これを心がけましょう。フラフラして転倒する危険もあるので、無理は禁物です。
この時期は「貧血」になりやすくなります。そうすると、血液をがんばって全身に届けようと、心臓に負担がかかります。これも動悸や息切れ、めまいを起こすことに繋がります。
血液が多くなるので貧血にはならないと思いますが、実は違うのです。
血液が増えるといっても、赤血球はさほど増加しません。血漿(血液の液体部分)が増えるだけで、赤血球が少ない薄い血液になってしまうのです。
これが、貧血の原因となり、様々な症状を引き起こします。貧血を防ぐ対策は、下記になります。
- 鉄分を多く含む食品をとる
- 鉄剤を処方してもらう
鉄分には「ヘム鉄」「非ヘム鉄」という種類があります。ヘム鉄は動物性の食品(レバー・ヒレ肉・いわしなどの魚)、非ヘム鉄は植物性の食品(ひじき・小松菜など)に含まれています。
体への吸収率は、ヘム鉄の方が高いようです。これらをバランスよく食べることで、貧血の予防・改善に繋がります。
吸収率のいいヘム鉄を含む食品ばかり食べていると、体重増加の原因になるので、どちらもバランスよくですよ。
また、鉄剤は産婦人科で処方してもらえます。効果は高いのですが、体に合わないと便秘を引き起こすことがあります。食事から鉄分をとるのが理想的ということになりますね。
里帰り出産をする場合について
妊婦健診は近所の産婦人科だけれど、出産は実家の近くの病院にしたい、という妊婦さんもいらっしゃいますよね。
すっかり病院の予約を忘れていた、という妊婦さんは、急いで分娩・入院の予約をしましょう。というのも、分娩・入院の予約は妊娠20週までの受付けが多いのです。
早めに連絡しないと、出産の時期は他の妊婦さんで満床で、予約がとれなかったということもあり得ます。
また、出産のときだけその病院にお世話になるということは少ないようです。出産前には何度か検診が必要になるからです。
このスケジュールも予約時にしっかり聞いておきましょう。安心して出産にのぞむために、段取りはきっちりとしておきたいところですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は「妊娠17週目・安定期に入った赤ちゃんとお母さんのお腹の様子、気をつけること」についてお話ししてきました。
このころから赤ちゃんが音などを記憶し始めるというのは興味深いことですよね。その記憶を、生れてきてから話してくれたら面白いですね。
少しずつ大きくなるお腹、それに伴ってお母さんの心臓の負担が増えているということ、貧血を起こしやすいということもわかりました。
ちなみに、私は鉄剤を飲んだら便秘になってしまったので、やはり食事から鉄分をとるのが望ましいと思いました。
息苦しくなったり、めまいを感じたりしたときには、ゆっくり体を休めましょう。
ここで無理をして動いてしまうと転倒や、最悪の場合は切迫流産を引き起こすことも考えられます。無理は禁物で、ゆったりと安定期を楽しみましょう!
妊娠中に気になることは多いですよね
・【妊娠線画像・妊娠線写真】これはできれば防ぎたい!妊娠中~産後
・【子育て費用】えっ!!そんなにかかるの!?【0歳~大学卒業】
・妊娠中に心配なおなかの張り。「危険な張り」ってどんなもの?