竹冠に龍・竜【籠・篭】読み方は“ロウ・かご・こ・こも”。意味や成り立ち、筆順は本文で
はじめて“籠”や、その略字である“篭”の字を見たとき、
「なんて読むんだろう」と思いますよね。
読み方がわからないとスマホやPCで漢字に変換することもできず、“竹冠に龍”と検索していらっしゃる方がほとんどでしょう。
さて今回は、“籠”の読み方と意味、筆順を紹介します。
意味の理解を助けるために成り立ちまでお話ししますので、よかったら最後までお付き合いください。
“籠・篭”の読み方
音読み
“ロウ”です。
熟語としては“籠城(ろうじょう)”が、最も目にする機会が多いかと思います。
訓読み
“かご”、“こ”または“こも”と読みます。
“かご”と読む場合は“籠”一文字で使われることが多いです。
基本的に“竹でできたかご”を指します。
人力で移動する、大名行列のときのアレは“駕籠”という表記になります。
“こ”と読む場合は、私が知っている範囲では“籠手”しかありません。
剣道で手に着ける防具ですね。
“こも”と読ませる場合は動詞であり、送り仮名に終止形で“る”が来ます。
使い方としては「城に籠る」といった使い方になります。
“籠・篭”の意味
読み方のところで使い方まで説明してしまいましたので、それで意味までわかってしまわれた方は鋭い。
“籠”が意味するものはズバリ
「竹でできた入れ物で、何かを守っている状態」です。
その意味から転じて、
- 中に何かを入れておくための物
- 外から見えないよう、中に入ったまま過ごす
という意味の熟語にも使われていると考えられます。
さっきの“籠手”でしたら、手を中に入れておきますよね。
「手を籠らせる」から“籠手”です。
さっきの“籠城”でしたら、城の中に入ったまま過ごすことですよね。
「城に籠る」から“籠城”です。
“籠・篭”の成り立ち
“竹冠に龍”です。
竹冠はそのまま素材を表しています。
「竹でできたもの」ということです。
では龍は?
ドラゴンを想像する方がほとんどでしょう。私も最初はそう思っていました。
しかし「竹の下にドラゴン」では「外から見えないよう、中に入ったまま過ごす」という意味は連想しにくく、
「もしかしたら“龍”には“ドラゴン”以外の意味があるのかな」と思って辞書を調べてみました。
そしたら、ドラゴン以外の意味を見つけました。
“龍”には「すぐれた人物の例え」という意味があるのです。
参考:明解漢和辞典 – 三省堂
「竹の下にすぐれた人物」とするなら、
「すぐれた人物を、竹で作った何かで外から見えないようにして守る」ということが連想でき、
“籠る”という意味を見事に表す状態に行き着きます。
私はこの考え方が一番スムーズに納得できます。
“籠”の筆順(書き順)
以下の動画をご参照ください。
何回も繰り返すので、覚えるまで見ていってくださいね。
まとめ
“籠・篭”の読み方は、“ロウ・かご・こ・こも”です。
“籠”の字そのものの意味は「竹でできた入れ物で、何かを守っている状態」です。
成り立ちから考えれば、“龍”に「すぐれた人物の例え」という意味があり、
“籠”は「すぐれた人物を、竹で作った何かで外から見えないようにして守る」という状態であることが納得できます。
これでスムーズに読めるようになっただけでなく、書くときも適切に“籠・篭”を扱えますね。
おめでとうございます。