草冠に家みたいな…【蒙】読み方は“モウ・ボウ・くら”。“啓蒙”は“けいもう”。
とくに“啓蒙”という熟語を見たとき、「“蒙”…? 何と読むんだろう」と思って、“草冠に家みたいな字”と検索しますよね。
タイトル通り、“啓蒙”は“けいもう”です。
ほかにも読み方がありますから、そこまで知っておくと、ほかの使われ方をしている“蒙”に出会ったときもスムーズに読めるでしょう。
さらに“蒙”という漢字の意味まで知っておくと、熟語の意味もスムーズに理解できるようになりますよ。
ということで今回は、“蒙”の読み方と、意味です。
“蒙”の読み方と意味
音読み
“モウ”または“ボウ”と読みます。
正確には“モウ”は慣用音であり、正式な音読みではありません。
「モウモウ読まれてるし、もうモウでいいんじゃない」と、一般的に許されているだけです。
“蒙古”は“もうこ”で、モンゴルのことです。
訓読み
- くら
- こうむ
- おか
と読ませるときがあります。
“蒙い”で“くらい”です。
「明らかでない」という意味や、「知恵が足りない」、「幼い」といった意味になります。
“蒙る”で“こうむる”です。
この書き方をするときは、“被る”と同じです。
「着る」とか「身に着ける」という意味で使われます。
“蒙す”で“おかす”です。
この書き方をするときは、“侵す”と同じです。
ところで、「“啓蒙”という表現は差別だ」という見方があるのは知っていますか?
“啓蒙”という表現について
“啓”には、「教えて導く」という意味があります。
そして“蒙”にはさっき言いましたように、「知恵が足りない」という意味があります。
つまり“啓蒙”は「知恵が足りないものを導く」という意味になってしまうという見方です。
「知恵が足りないものを導く」と言ってしまうと、
「なんだよその上から目線」と反発したくなるのが人ですから、
差別かどうかは置いておいて、ほかの表現を使ったほうがいいですね。
ということで現在は“啓蒙”はほとんど使われず、多くの場面で“啓発”が使われています。
歴史のテストで出るのは“啓蒙”のほうですけどね。
まとめ
“蒙”の読み方は、
- モウ
- ボウ
- くら
- こうむ
- おか
です。
“啓蒙”については、現代では反感を買う表現ですのでお気をつけください。
それでは、今回の私からの啓発はここまでとします。