【妊娠11週目】赤ちゃんとお母さんのお腹の様子・気をつけたいこと
妊娠11週目になって下腹部が少し膨らんでくると、赤ちゃんがいることを実感できるようになりますよね。
妊娠が進むにつれてどんどん変わってくる体の変化や体調に戸惑うお母さんも多いと思います。
そこで今回は、気になる妊娠11週目の赤ちゃんとお母さんの様子を紹介します。
赤ちゃんの様子
- 頭殿長(CRL): 約35~60mm
- 児頭大横径(BPD):約12~21mm
- 手足や胴体が伸びて3頭身になります
- 口まわりの骨が完成し鼻が分離します
- 赤ちゃんの臓器・器官が完成する時期です
- 羊水を飲んでおしっこをするようになります
妊娠11週目の赤ちゃんは身長が約5~8cm、体重は10~15gくらいまで成長します。
CRLやBPDが大きかったり小さかったりすると心配になるかもしれませんが、医師から特別に異常があることを告げられなければ、あまり心配しなくても大丈夫です。
測り方によっても数mmの差が出ますので、参考程度に考えるのがよいでしょう。
心配しすぎるとストレスが溜まり、あなたの体と赤ちゃんの体に悪影響が出ますので、もし心配でしたら早めに医師に心配事を相談してみましょう。
これまで赤ちゃんは中枢神経系や心臓、肺、消化器系、泌尿器系、甲状腺、すい臓、胆のう、手や足、口など生きていくための臓器・器官を作っていましたが、このころに一応の完成をみます。
これからは作った臓器・器官の成熟に向けた発達をしていくことになります。
腎臓が完成する妊娠11週目くらいになると赤ちゃんは羊水を飲んで、おしっこを出すようになります。
羊水の中におしっこをするので、心配になるお母さんがいらっしゃるかもしれませんが、赤ちゃんの老廃物はへその緒を通してお母さんの体内に運ばれるので問題ありません。安心してくださいね。
むしろ赤ちゃんが羊水を飲んで体内で浄化し尿として排出することで、羊水はきれいな状態を保てます。
また、飲み込んだ羊水を体内に取り込むことは消化器系の発達にもつながります。
脳も小さいながら出生時と同じ構造にまで発達します。あくびをしたり手を開いたり足を動かしたりと、エコーでは動く赤ちゃんの姿を確認できるようになります。
楽しみにしていてくださいね。
お母さんの様子
お腹の様子
妊娠11週になると子宮の大きさはだいたい男性のこぶし大からグレープフルーツくらいにまで成長します。
おなかが出始め、赤ちゃんの成長を感じる方もいらっしゃると思います。
逆に「まだそこまでおなかが大きくなっている気がしない」という方もいらっしゃいますが、おなかの大きさは人それぞれですのであまり気にしなくて良いでしょう。
- 膀胱を空にする(トイレに行く)
- 仰向けに横になる
- 骨盤の少し上あたりをゆっくりと撫でてみる
以上のことで子宮の位置を感じることができるかもしれません。
あまり強く触ってしまうとおなかの張りを起こしてしまう可能性もありますので、心配な方は検診の際医師や助産師さんに子宮の位置を聞いてみてもよいと思います。
子宮が大きくなることで周りの臓器を圧迫したりホルモンが影響したりして、腰痛や腹痛が増す場合があります。
おなかの張りや痛みを感じた場合は体を休めてくださいね。
また、休んでも治まらなかったり立っていられないほどの激痛があったりした場合は迷わず病院に連絡することをオススメします。
ところで、お腹が目に見えて大きくなる前にはじめておいたほうがいいことがあります。
それは、つぎの記事を見てもらったらわかると思います。
→【妊娠線画像・妊娠線写真】これはできれば防ぎたい!妊娠中~産後
その他の変化
- 腰痛、腹痛など体の痛みが増す方も
- つわりが落ち着き始める方が増える
- hCGホルモンの分泌量がピークに
- 脳貧血が起こりやすくなる
- 眠気が増す方がいる
- 便秘による腹痛に悩まされやすい時期
- 皮膚が黒ずんだり、おなかや足が毛深くなったりする方も
この時期は「hCGホルモン」の分泌が急激に増えます。
このホルモンは妊娠を維持するためのホルモンである「プロゲステロン」や「エストロゲン」を黄体から分泌させるためのものです。
「プロゲステロン」は子宮内の状態を整えて胎盤を完成させる大切なものですが、メラノサイトを刺激してメラニンを作りやすくなるので
皮膚の黒ずみが起こりやすくなってしまったり、毛の色が濃くなって毛深くなったように感じたりしてしまいます。
この変化に悩んでしまうお母さんは多いと思いますが、妊娠中だけに起こる一時的なものですからあまり心配しなくても大丈夫です。
プロゲステロンには眠気を起こす作用もあります。
とくに妊娠11週ころから分泌量が増えていきますので、強烈な眠気に襲われることもありますがこちらも心配ありません。安心してくださいね。
短い時間でホルモンバランスが変わる妊娠11週ごろは、自律神経の不調が起こりやすくなってしまう時期でもあります。
めまいや頭痛・立ちくらみなどの不調(脳貧血の症状)が現れたりときは体を休めるようにしましょう。
中にはイライラや憂鬱などの負の感情が抑えられなかったり、感情の起伏が激しすぎて疲れてしまったりする場合も。
そうなってしまうのはあなただけではありませんし、赤ちゃんの成長のため仕方ない時期ですのであまり自分を責めないようにしてくださいね。
ストレスが強いと赤ちゃんに影響してしまうこともあります。
自分で解決できそうにないときは、病院に相談しましょう。
この時期に気をつけること
脳貧血
脳貧血とは頭に送られる血液が少なくなるためにおこるものです。
妊娠中はおなかの赤ちゃんにも血液を送る必要があります。
それに加え、妊娠11週頃は妊娠のためのホルモンが急激に増え、自律神経が乱れやすくなるので脳貧血が起こりやすくなってしまいます。
脳貧血の主な症状は
- 失神
- めまい
- 吐き気
- 腹痛
- 立ちくらみ
です。
めまいや頭痛を感じたときは横になって休んでください。
しばらく安静にし、血液が頭までしっかり行き渡れば症状はよくなります。
また、脳貧血が起こる前兆としてはあくびや吐き気、冷や汗があります。
とくにあくびは脳に血液(酸素)が足りていないサインである場合もありますから、眠くもないのにあくびが止まらないときは横になったり椅子に座ったりして安静にしてください。
脳貧血は長時間立ちっぱなしだったり、急に立ち上がったりしたときに起こるとも言われています。
ひどい場合は失神することもある怖い病気です。おなかに赤ちゃんがいる状態で失神してしまうと大きなトラブルになってしまう可能性もありますから、何度もめまいや立ちくらみがある場合は医師に相談しましょう。
早期流産
妊娠11週までに起こる流産は、早期流産とよばれ赤ちゃん側の染色体異常が原因とされるものがほとんどです。逆に妊娠12週から22週未満の流産は後期流産といい、こちらは母体側の原因によるものが多くなるといわれています。
境目であるこの時期は、どちら側も原因になってしまう可能性がありますから、下記に気をつけてくださいね。
- 激しいスポーツは控える
- 重いものを持つなど腹圧をかけることは少なくする
- 体を冷やさない
- おなかが張ったり痛みがあったりしたら横になる
- ヒールの高い靴や転びやすい靴は避ける
上のお子さんがいらっしゃる場合は抱っこする機会が多いと思いますが、無理のない程度にとどめておいてくださいね。
「抱っこ!」とせがまれて抱っこしないとかわいそうになってしまうと思いますので、そんなときは座った状態でしっかり抱きしめてあげることをオススメします。
腹痛や出血があった場合は遠慮せず病院に相談してくださいね。
葉酸サプリにも気をつけて
葉酸サプリ、使ってますか?
厚生労働省はサプリでの摂取を推奨していますが、リスクに関しては「?」という部分があります。
葉酸についてはつぎの記事にまとめていますので、読んで納得した上での摂取を推奨します。
→あなたの遺伝子は大丈夫?葉酸の代謝が苦手な人は気をつけて!
まとめ
少しおなかが膨らんできたりエコーで動く赤ちゃんが見えたりと妊娠していることを感じる反面、ちょっとしたことがストレスになったり体調不良を引き起こしたりと、落ち着かない時期ですよね。
妊娠初期の不調は他の人には分かりづらいもので辛くなることもあると思います。ですが、「赤ちゃんが成長しているからこその辛さ」と割り切って、ゆっくり過ごしてくださいね。
不調があることも受け入れて、ぜひあなたのペースで妊娠生活を送ってください。
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