夜中の授乳はいつまで続ける?早くやめてもいい?
夜間断乳の9つのポイント
1)夜間断乳はいつからできる?
1ページ目で書きましたように、新生児でなく、体重増加が順調であれば、夜間断乳することが選択肢に入ってきます。
「まだ母乳育児自体は続けたいけど、夜はちゃんと寝たい」という両方を満たしてくれるのが夜間断乳です。
ところで「夜中の授乳でそのまま目が覚めてしまい、赤ちゃんが遊び始めてしまった」という経験はありませんか?
その場合、昼夜のリズムが逆転している可能性がありますので、夜間断乳をしたほうが赤ちゃんにとっても良い影響があるかもしれません。
2)寝付き方がポイント
「夜間断乳」と言葉でいうのは簡単ですが、今までずっとおっぱいでの寝かしつけに慣れてしまっていると、おっぱい以外では寝かせられなくなっています。
「夜中だけやめれるなんて、そんなこと本当にあり得るの?」と半信半疑かと思います。
赤ちゃんの体重増加が順調であるということは、栄養は足りているということです。
体重増加が順調なら、夜間の授乳は必ず必要というわけではなくなっているのです。
赤ちゃんは、寝付いたときにくわえていたはずのおっぱいがなくなっていることに混乱して泣く、というのが夜泣きの大きな原因のひとつです。
「おっぱいが口から外れて」泣いているのと「お腹がすいて」泣いているのとは、
「おっぱいがほしい」と泣いている点では同じですが、中身はちょっと違いますね。
逆を言うと、最初からおっぱいをくわえずに寝付くことができれば、
「おっぱいが外れている!」といって泣くことはなくなるので、泣かずに朝まで寝てくれるようになる可能性が増すのです。
ここでひとつ紹介です。
哺乳瓶なしでの寝かしつけの方法をつぎの記事に書いていまして、母乳であっても通じる部分があります。
スムーズな寝かしつけに興味がある方は、タップして確認していただけたらと思います。
→いつまで使うの哺乳瓶?サクッと卒業!哺乳瓶なしでの寝かしつけ方法&アンケート結果も!
3)夜間断乳をすることを話して聞かせる
まだしゃべれない赤ちゃんでも、大人の話すことを理解しています。
そのため夜間断乳をしようと決めたらまずは
「この日から夜のおっぱいはナイナイだよ」と数日前から予告しておきます。
大人でも、昨日までやっていた習慣を急にやめるのは難しいですよね。
赤ちゃんも同じです。
これは完全に断乳するときも同じですので、その予行演習だと思って取り組んでみてもいいかもしれませんね。
4)3日間は泣かれてもガマン
夜ご飯の後に授乳をしたら、その後はストローマグやコップでお茶などの水分を飲ませ、その後は、どんなにせがまれてもおっぱいをあげてはいけません。
予想はつくと思いますが、泣かれることは覚悟しましょう。
見たこともないほどの大泣きです。
かわいそうになって、「やっぱりおっぱいあげようかな?」と気持ちがくじけそうになるくらい泣きます。
初日は夜中一睡もできないくらいの覚悟でがんばりましょう。
3時間おきに1時間泣き続け、「泣き疲れて寝たな」と思って横に沿い寝すると、「おっぱいをもらえるのか」と思って探してまた泣き…
そのしぐさがかわいそうで「こっちが泣きたい…」と思うほど。
「初日を乗り切れば翌日には寝付きが早くなり、夜中に泣く時間も短くなり、3日目を過ぎれば見違えるように寝てくれるようになる」
と実際に夜間断乳に成功した人は口をそろえて言います。
もともと旦那さんが寝かしつけをしていたところほど、スムーズに夜間断乳できている印象です。
5)家族の協力が不可欠
夜間断乳に取り組むと決めたら、
「なにがあっても絶対におっぱいはあげない!」という固い決意が重要になります。
どうしても初日は間違いなく泣かれますので、一緒に寝ている旦那さんがいる場合には、
「夜間断乳ということをやるので、泣かれるけど我慢してください」と前もって話しておく必要があります。
でないと、旦那さんのほうがかわいそうに感じて
「頼むからおっぱいをあげてくれ!」と言ってきて、断念せざるを得なくなるパターンもあるからです。
上の子どもたちがいる場合に、夜泣きでほかの子どもたちも起きてしまい、寝られず全員夜泣きの大合唱になってしまったりすると、こちらも泣くに泣けない状況になってしまいます。
そのためにも、旦那さんなど同居の家族の同意は得ておく必要があるでしょう。
とくに旦那さんのご両親との同居でしたら大変です。
旦那さんを説得して、旦那さんからご両親に話してもらっておく手続きを踏んでおくのがベターです。
それを怠るとあなたの立場が悪くなりますし、旦那さんも寝不足+板挟みで疲れてしまって
「もういいだろ…」とか言い出します。
私の夫は言い出しました。
ちょっと脱線しますが、同居のかたは、ほかにもいろんなストレスがあると思います。
つぎの記事は、そんなあなたの心を救ってくれるでしょう。
→同居ストレス発散解消のための8つの心構え
6)今まで完母なら、ミルクが助けてくれるかも
母乳よりも、ミルクのほうが消化が悪いとされています。
消化が悪いということは、腹持ちがいいということでもあります。
腹持ちが良ければ、夜中に「お腹がすいた」と泣くことは減らせます。
実際にうちの子は、ミルクを飲ませたときのほうが授乳間隔が空きやすく、便も多くなっていました。
ただ、今まで完母で、これから哺乳瓶を使うとなると、赤ちゃんが哺乳瓶のほうを好きになってしまう可能性もあります。
寝る前のミルクは、「赤ちゃんが哺乳瓶好きになってもいい」と思える方だけにおすすめできる方法です。
7)自分で寝付けるようになったら
怒涛の3日間を過ぎ、赤ちゃんが自分で寝付けるようになったら、入眠前の時間を充実させてあげましょう。
例えば、夜ご飯、お風呂、歯磨きを済ませたら、布団に入って絵本を読んで、なでなでやトントンで寝かしつけをするといった一連のルーティンを崩さないように気を付けます。
また、布団に入ったあとに
「いい子だね」「かわいいね」
「朝までぐっすり眠ろうね」「大好きだよ」
などと子供がかけられて幸せになるような言葉をかけてあげるのです。
すると安心して眠りにつくため、その後も、夜中に目が覚める回数も減ってくるのです。
8)おっぱいトラブルに注意
夜間断乳がうまくいった場合にも注意したいのが、おっぱいのトラブルです。
赤ちゃんが3日で夜間断乳が完了したとしても、ママの体はすぐにおっぱいの製造をストップしてくれるわけではないため、
「朝までぐっすり眠って、起きてみたらガチガチに張って乳腺炎になってしまった」
というケースも。
夜間断乳をしてすぐは、夜中のおっぱいが溜まったままになってしまうことで、おっぱいに無理がかかります。
朝起きたらパジャマがびしょぬれだったり、乳腺炎や白斑ができていたり、のびが悪くなって切れたり、急に作られなくなって一日中おっぱいの出が悪くなったり、などといったトラブルが起こってくる可能性がありますので気を付けましょう。
乳腺炎は、初期症状に早く気づくことが大事です。
詳しくはつぎの記事にまとめています。
→乳腺炎の初期症状はコレ!ひどくなると陣痛よりきついよ!
逆にもともと母乳の量が少ない方が夜間断乳すると、さらに母乳の出が少なくなる可能性がありますので、注意が必要です。
「夜だけやめるつもりだったけど、昼も出なくなった」ということが起きます。
9)夜泣きが減らない可能性もある
夜泣きがつらくて夜間断乳をしてみても、夜泣きが減らない場合はもちろんあります。
赤ちゃんの脳は、日中に受けたさまざまな刺激を寝ている間に処理しています。
そのため、睡眠が浅くなったときに、夢を見て泣くこともあるからです。
私の上の子はとっくに卒乳していますが、寝付くときに泣きながら寝てしまった日は、夜中に泣いて起きることがあります。
長時間寝てくれることを期待して夜間断乳をしたもののいっこうに夜泣きが減らない場合は、夜泣きの理由がおっぱい以外にあるということになります。
そういう場合は別のアプローチを検討してみてください。
まとめ
離乳食や昼間の授乳で栄養が足りていそうなとき、体重増加が順調なときは、夜中の授乳はナシでもよくなります。
「夜中の授乳がどうしてもつらい」というとき、夜間断乳は選択肢として有力ですね。
順調に夜間断乳できたとときも、念のため体重計測を徹底し、減っていくようなら夜中の授乳を再開させましょう。
そしてこれは、事前の準備・根回しが重要です。
赤ちゃんが泣く上に周りからいろいろ言われると、心が折れそうになります。
私は折れました。
「夜間授乳をやめたい」
という方の中には、すでに復職なさっている方もいらっしゃることでしょう。
そんなあなたには、つぎの記事も助けになるかと思います。
→母乳育児はいつまで?復職のときの選択肢と、それぞれのポイント!
わが子との長い付き合いの中で考えると、授乳期間はほんの短い期間です。
私は2人子供がいますが、1人目のときは、
「なんて辛いんだ。全然眠れなくて倒れそう!」
と冗談じゃなく思いましたが、2人目のときは、
「この夜中の授乳も、夜泣きさえも、意外とあっという間に終わりがきてしまうんだ」
と分かっていたので、すべてがいとおしく感じていました。
ママは日中もやらなければいけないことが山積みで、身も心も休まらないこととは思いますが、できれば赤ちゃんと一緒にお昼寝をすることをオススメします。
ママの体が資本です。
体力を温存しながら育児に取り組みましょう。
それでは、あなたが夜中の平穏を一日でも早く取り戻し、少しでも楽に・楽しく子育てできることを祈ります。
今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました!