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母乳育児はいつまで?3歳~4歳までつづけてもいい?

子ども
 

「赤ちゃんがほしがるうちは母乳育児を続けよう」

と思っていて、

「気づいたら3~4歳になっていた」

なんてケースがあります。

いつまで続けていいんだろう」

ということが気になりますよね。

そこで今回は、いつまで母乳育児を続けていいかというお話です。

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母乳育児はいつまで続けていいか

授乳は1歳まで?

子供が1歳頃になると、周りから

「もうおっぱいは卒業したの?」

などと聞かれたことがある方も多いのではないでしょうか。

ちょうど現在、おじいちゃんおばあちゃんになる人が増えてくる団塊の世代では、授乳は1歳までというのが常識だった世代です。

 

周囲から

「まだ飲ませているの?」

などと言われると、肩身が狭いような気がしてきますよね。

でも、本当に1歳でおっぱいは辞めなければいけないものなのでしょうか?

 

世界平均は4歳2か月!?

WHO(世界保健機関)とユニセフが公表している卒乳の世界平均は4歳2か月だそうです。

日本のように1歳前後で卒乳することが一般的な国もあれば、5~6歳まで授乳している国も世界中にはたくさんあるということになります。

WHOのガイドラインでは

「母乳は2歳以上まで、頻繁に、子どもの要求に応じて与えましょう。母乳育児は補完食とともに2歳以上まで続けましょう。」

ということが書いてあります。

「離乳食とともに母乳を積極的に与えるように」

というのが世界基準なのですね。

アメリカの小児科学会でも、2歳以上までの母乳育児を推進しています。

 

では、日本ではいつまで?

日本の小児科学会では、明確に、「いつまで」とは規定していません。

以前は母子手帳に記載されていた

「おっぱいは止めましたか?」

という設問は平成14年(2002年)からは消え、現在では、断乳という言葉も消えました。

 

つまり、この日本でも

「授乳の期間に上限はありませんよ」

ということなのです。

独自にアンケート調査を行った結果も公表していますので、

「実際にみんなはどれくらいなのか」

ということが気になった方は、そちらをご覧ください。

育児経験者150人に聞いた!「母乳とミルクはいつからいつまで?」

 

長期母乳育児の良いところ

気持ちが安定する

「魔の2歳児」

と言われる2歳児。

ちょっと赤ちゃんから卒業し始めたといえどもまだ2歳。

手の付けられないイヤイヤ期でも、おっぱいを飲めば気持ちが安定する子もいます。

ママも本人も何で泣いているのかさっぱり分からないとき、いつまでたっても泣き止まないときに母乳が大活躍。

母乳は甘えたい気持ちを最大限に満足させてくれる精神安定剤そのものです。

ですから、

「欲しがっているということはママに甘えたいんだな」

と考えましょう。

無理に引き離す必要はありません。

 

母乳の栄養はなくならない

ところで、

「6ヶ月を過ぎたら母乳が薄くなる」

「1歳を過ぎたら母乳の栄養はほとんどなくなる」

という話を聞いたことはありませんか?

しかし実は、母乳に含まれる糖と脂肪、エネルギー量は月齢によって変化しないことがわかっています。

つまり、栄養は減らないのです。

参考文献:日本公衆衛生学会「日本公衆衛生雑誌」第42巻第7号「母乳の栄養成分の授乳月数に伴う変動

 

赤ちゃんが育ってくると、母乳の栄養だけでは足りなくなってくるというのが、

「栄養がなくなる」

ということの本当の意味なのです。

ただし、先ほどの論文によるとカルシウムは6ヶ月以降は減ってくるそうです。

離乳食と母乳を並行させ、バランス良く栄養を与えるのがベストということですね。

 

ママにとってもいいこといっぱい

笑顔の女性

ストレスを減らし、幸せな気持ちになる

授乳は、赤ちゃんにとって、ママの愛情を感じられる特別なスキンシップです。

赤ちゃんは授乳によって、ママへの信頼感が増します。

そして授乳の際に出る「オキシトシン」というホルモンは、ママのストレスを軽減し、ママと子の愛着関係を作ることに大きく貢献するそうです。

簡単に言うと、赤ちゃんにおっぱいを飲んでもらうことで、ママのストレスが減り、幸せな気持ちになり、育児に対する活力がアップする、ということです。

それが科学的な研究で裏付けられているのですね。

参考文献:直接授乳行動における母親への心理的影響に関する文献検討-母乳育児中の母親に対する精神的ストレスマーカーとして唾液中クロモグラニンAの有効性-,群馬県立県民健康科学大学紀要,Vol.6,1-12,2011.

 

乳がんリスクを軽減

国立がん研究センターの研究結果によると、1980年から2011年までのあいだに発表された授乳と乳がんリスクに関する日本人女性を対象とした疫学研究を検索した結果、授乳経験のある女性の中では、授乳期間が長くなるにしたがって乳がんリスクが低下する傾向があることが解りました。

(なお、「授乳している間は乳ガンにかからない」というのは全くの迷信ですので、心配な方はガン検診を受診しましょう。)

他にも、授乳が糖尿病のリスクを下げたり、骨粗鬆症のリスクを下げたりするということに対する研究もされているようです。

参考:慶應義塾大学病院医療・健康情報サイト「母乳栄養」

 

いつでもどこでも栄養補給ができる

授乳を続けていれば、いつでもどこでもすぐに母乳をあげられる手軽さがあります。

外出時の荷物が少なくて済んだり、

「おやつをうっかり忘れて困った」

などの心配も減らせます。

もし赤ちゃんが病気にかかってしまって離乳食が食べられない状態になってしまったときも、母乳なら心配なくあげられることができます。

なんなら寝たままでもあげられることができるのですから、早く病気から回復させてあげることができます。

 

最後の切り札を持っている安心感

先に書いたとおり、わけもなく子供の機嫌が悪いとき、寝付きが悪くてぐずぐずしているときなど、

「もうお手上げだ~」

と思うときにも、おっぱいがあれば一件落着。

沿い乳で寝かせるなら、寝付くときの指しゃぶりや、タオルや服をかむということへの心配もありません。

このように、ママの方でも、赤ちゃんとのコミニュケーションに困ったとき、

「最後の切り札がある!」

と思える安心感は、育児の上で頼もしい存在です。

 

長期母乳育児の心配なところ

虫歯になりやすい?

歯

歯が生えてくると、

「甘いおっぱいで虫歯になってしまうのでは?」

という心配があるとお思います。

それについては日本小児歯科学会のホームページに、「母乳とむし歯-現在の考え方」という文章がありましたのでその一部をご紹介します。

母乳そのものはむし歯の直接の原因ではないが、「口のケア」が悪くてプラークがたまり、母乳と食物残渣が口腔内にあればむし歯のリスクがとても高くなる。

歯の表面に砂糖を含む食物残渣が残っているところへ母乳が加わるとむし歯のリスクがとても高くなる。日本小児歯科学会

つまり、母乳や食べかすが口の中にあるまま寝てしまうと虫歯になりやすくなるので、しっかり歯磨きしましょう、ということです。

食べかすと母乳が一緒になって残っているとさらに虫歯になりやすいようなので、できれば寝る前、それが難しいようならせめて晩ご飯の後にはしっかり歯磨きをしたほうが安心ですね。

「歯磨きを嫌がる」

というときは、早めに対策しましょう。

そのときはつぎの記事が参考になるでしょう。

「子供が歯磨き嫌がる」とか正直意味がわからない。簡単でしょ。

 

おっぱいを飲んでいるから食が細い?

授乳をしていることと離乳食を食べるかどうかは全く関係がありません。

「離乳食が進まないから断乳した」

という話もよくありますが、断乳したからと言ってたくさん食べてくれるかどうかは、また別の話。

ご飯をもりもり食べる上におっぱいも飲む子もいれば、断乳してみたものの小食でどこから栄養を得ているのか不思議なくらいな子もいます。

ただし、

「離乳食が進まないから授乳を続けている」

という方の場合、完全に母乳だけだとビタミンKが不足しがちになります。

離乳食で緑黄色野菜や納豆を食べさせるなどの工夫が必要です。

おっぱいを飲んでいれば栄養バランスは大丈夫ということはありませんので、気を付けましょう。

 

周りから変に思われない?

大きい子がおっぱいを飲んでいるとびっくりされるかもしれませんね。

しかし、長い期間授乳をしていた方も、3歳くらいになれば自然と外では飲まなくなったというお話が多くあります。

本人も

「周りは飲んでいないんだな」

と段々理解するようになってきますので、わざわざ自分から

「まだ飲んでる」

と言いふらさなければ、何の問題もありません。

家の中での親子のスキンシップタイムは、誰からもとがめられるものではないのです。

 

それでも母乳育児をやめようと思ったときは

それでも、

  • 仕事に復帰する
  • 薬を飲まなければならない

などの理由でどうしても母乳育児を終わらなければいけないときがあると思います。

そんなときは2つの選択肢があります。

 

断乳する

断乳は、子供側の都合は考えず、ママの都合や意思、判断で、赤ちゃんにおっぱいとさよならさせることです。

その場合にも、丁寧に言葉をかけ、説明し、じょじょに断乳へもっていきましょう。

まだしゃべれない赤ちゃんでも大人の話すことは理解しています。

しっかり言い聞かせるとその後がスムーズになります。

断乳直後は、子どもが情緒不安定になる心配がありますが、授乳以外でのスキンシップを積極的にもつことでカバーしましょう。

急にやめるとおっぱいトラブルの引き金になることもあります。乳腺炎の初期症状を知っておくと、そのときの対処は早くできるでしょう。→乳腺炎の初期症状はコレ!ひどくなると陣痛よりきついよ!

 

自然に卒乳するのを待つ

子どもの側が自分の意思で、

「もうおっぱいは飲まなくていい」

と卒業するのが卒乳です。

長い期間授乳を続けてきた方は、こちらの卒乳を目指していこうという方が多いのではないでしょうか。

子どものおっぱいへの執着が強すぎて断乳に失敗し、自然と卒乳させるしかなくなったという方もいらっしゃるかもしれません。

 

もしお仕事の都合で断乳をお考えでしたら、復職のときのポイントを書いている記事もありますので、良かったら参考にしてみてください。

母乳育児と仕事の両立も選択肢にあるんですよ。

母乳育児はいつまで?復職のときの選択肢と、それぞれのポイント!

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まとめ

いかがでしたか?

今回は、母乳育児はいつまで続けていいかというお話でした。

「母乳は完全栄養食」

とか

「最高の精神安定剤」

といわれるように、栄養学的にも、免疫学的にも、精神的にも、おっぱいを別のもので補おうとすることは、とても労力のいることです。

“1歳が卒乳の目安”というのは単なる迷信です。

離乳食が進んで、バランスよくしっかり食べれていれば、何歳でもいいんです。

周りからのプレッシャーからではなく、自分たち親子のペースで、納得のいく時期に、笑顔で授乳を終えることができるといいですね。

 

断乳であれ卒乳であれ、おっぱいを卒業した子どもは、安心の元であった授乳以外での母子のつながり方をみつけていきます。

それがママと子ども両方にとって、精神的な成長につながるのです。

各家庭、それぞれ事情や親子の状態、ママの母乳育児に対する考え方は、親子の数だけ違いがあります。

断乳、卒乳、どちらを選んでもいいのです。

今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

 

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ぽこ

ぽこ

・熊本大学医学部保健学科看護学専攻卒
・正看護師

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