仕事中のつわりの正しい対策と乗り切り方。休むときの基準も紹介。
妊娠と仕事、どっちも大変なのにいっぺんにとなるとさらに大変ですよね。
とくにつわりがひどいと大変です。
ということで今回は、仕事を持ちながらつわりを乗り切る方法です。
妊娠も仕事も、うまく両立させましょう!
「もう休みたい」というときには、“つわりで仕事を休むとしたら、その基準は”のところまでジャンプです。
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つわりがあるとき仕事を続けるなら、まずは上司に相談
会社には、妊娠がわかったら早めに
「妊娠しました」
と伝えましょう。
「妊娠していることを周囲へ報告するのは安定期に入ってから」
とよく聞きますが、仕事をしている女性の場合は、妊娠が分かった段階で報告をした方がいいでしょう。
つわりは大体の方が妊娠判明直後からきて、安定期ごろに落ち着くからです。
つまり、妊娠が発覚した時点で伝えないと、つわりで一番つらい時期を我慢して過ごすことになりかねないということになります。
これはあなたのためになりませんし、赤ちゃんのためにもなりませんよね。
つわりがどれくらいの期間になるか、妊娠した時点ではわかりません。
「きつくなったら言えばいいや」
と思っていると、とてもつらい目にあうかもしれません。
何も言わなければ会社はあなたが「おおよそフルに働いてくれる」ということを想定して業務を割り振ります。
体調が悪くなったときに1日2日穴をあける程度なら対応できるでしょうが、それ以上の期間になると、
「なんとかならないかな」という言葉からはじまり、
「もっと早く相談してくれてたら対応できたんだけどね」と続き、
「早めの相談は社会人としての常識じゃないかな?」
「もう納期近いし、出てきてくれないと間に合わないんだよね」
「間に合わなかったらどうする?」などと、どんどんプレッシャーをかけられるでしょう。
そして責められることに耐えられなくなったあなたは、体調不良を我慢して仕事に臨んで、思うように成果が出せず、さらに責められることになるのです。
ですので、妊娠が分かった時点で職場の上司にはきちんと相談をし、仕事の環境を整えることが大切です。
自分の体、母体に負担をかけないためでもありますし、周りになるべく迷惑をかけないためでもありますので、ここはきちんとしておきましょう。
相談して、いい顔をしない上司(とくに独身の男性)もいるでしょうが、その人はその人なりに、与えられた仕事がスムーズに回るよう考えるのも仕事のうちです。
あとで落ち着いてから差し入れでも持っていけばいいんです。
もしかしたらこれを読んでいるあなたは、会社に伝えそびれてしまっているのかもしれませんね。
とにかく早く相談することです。
相談の内容は、仕事中につわりの症状が起きてしまったときどうするかということと、勤務の形態です。
相談の内容は、“つわりがあるけど仕事を続けるときに、会社と相談する内容”のところに書いています。
つぎは、今、仕事中につわりの症状があらわれている方のために、すぐにできることを書きます。
仕事中でも自分に合ったつわり対処方法をとる
つわりには、匂いがダメになったり、お腹が空くのがダメだったりと、いろんなつわりのタイプがあります。
ですので、あなたにあった対処法を見つけておく必要があります。
そしてその対処法を職場でもできるようにしておくために、
「早めに相談を」
ということなのです。
職場にいるときにできる、10のつわり対処法
つわりの症状が起きて気分が悪くなったその場で、症状を軽減させるアイデアを書きます。
あなたにあったものを見つけてみてください。
- 何か食べる・飲む
- ブラジャーをゆるめる
- 深呼吸する
- ぼーっとする
- 軽く体を動かす
- マスクをつける
- 座る
- 横になる
- 仮眠をとる
- 吐く
ということが、やろうと思えば職場でもできることです。
1:何か食べる・飲む
とくに食べづわりの人は、お腹が空くと吐き気が起き、気持ち悪くなりがちです。
ですので飴やガムなど、ちょっとしたものを食べながら仕事できるならそうしましょう。
仕事場での飲食がNGであれば、ちょっと休憩室に行かせてもらい、そこで食べれるものを食べたり飲んだりするのがいいですね。
2:ブラジャーをゆるめる
妊娠すると体型が変わるもので、気づかないうちにブラジャーの締め付けがストレスになって、つわり症状を引き起こすことがあります。
ゆるめてみると、意外と楽になったりしますよ。
3:深呼吸する
気分転換・リラックスするために、深呼吸です。
4:ぼーっとする
これも気分転換・リラックスのために行います。
パソコンの画面をにらんでいたりすると、とくに目は疲れていますので、ゆっくり目を休めることも必要です。
5:軽く体を動かす
軽く体を動かすと血流が良くなります。
仕事の多くは同じ姿勢・同じ動きを繰り返しますよね。
そうすると体は凝ったり冷えたりしてストレスが生まれます。
軽く動かしてやるだけでもそれを軽減できます。
6:マスクをつける
臭いが気になるときは、マスクをつけましょう。
臭いづわりになると、普段は気にならない同僚の香水だったり、体臭だったりが気になるようになります。
そこまで伝えるのは難しいことがほとんどでしょうから、マスクで対応しましょう。
7:座る
立ち仕事でしたら、しばらく椅子等に座らせてもらうことも考えましょう。
立ち仕事の中にも座ってできる仕事があれば、そういう仕事を率先して行うのもいいですね。
8:横になる
座るより横になったほうが楽でしたら、横になれるところで横になりましょう。
9:仮眠をとる
「眠くて仕方ない」
というときもあると思います。
そんなときは仮眠をとりましょう。
うつらうつらしながら頑張ってもミスが増えますし、工場で機械を使っている職場でしたら、巻き込まれたりして大ケガすることも考えられます。
10:吐く
吐いてスッキリできるのでしたら、吐いてしまうのもいいでしょう。
その後は水分補給をしっかりと。
炭酸水やマウスウォッシュで口の中をすっきりさせることもお忘れなく。
気分が悪くなったその場でできることで、試した経験があるものはこれくらいです。
何かを飲んだり食べたりするにも、あなたにあったものでなければ症状を悪化させてしまうことが考えられます。
ですので、あなたに合ったものを見つけておき、職場に持ち込めるように相談しておくことが大事です。
さらに、できれば事前に対策をしておくことも考えましょう。
つわりの症状を予防するためにできる3つのこと
例えば
- 休憩中の食事は少なめにする
- ゆったりした服を着る
- ストレスフルな通勤時間を避ける
といった対策が考えられます。
1:休憩中の食事は少なめにする
いっぺんに食べると気持ち悪くなりやすいということもありますし、仕事時間中にちょこちょこ食べることも考えられます。
そのため正規の休憩時間中の食事は少なめにしておくのです。
2:ゆったりした服を着る
職場でもでできることとして
「ブラジャーをゆるめる」
ということを紹介しましたが、最初から締め付けの少ない服を着ておいた方が楽です。
職場でもマタニティ服を着ていいようでしたら、マタニティ服をおすすめします。
インナーはカップ付きのものにしておくと、ブラジャーなしでもいいでしょう。
3:ストレスフルな通勤を避ける
毎日通勤ラッシュのとき電車やバスに乗らなければならないとしたら、もう大変です。
近くに乗る人は選べませんから、とくににおいづわりのある人にとってはつらいです。
苦手なニオイにヒットする確率がかなり高くなります。
自動車通勤だとしても、通勤ラッシュのときはストレスでつわりの症状がでやすくなります。
通勤ラッシュは避けるのがベターです。
つわりがあるときに仕事を続けるとしたら、こういった対策ができるよう、会社と相談しておく必要があるのです。
つわりがあるけど仕事を続けるときに、会社と相談する内容
会社と相談しておいた方がいいのは、
- 仕事中にやっていい、つわり対策の範囲
- 勤務時間や仕事の内容について
- 在宅勤務について
という3つです。
会社の制度として使えるものもあるはずですし、法律で認められているものもあります。
それでも労働者が会社との相談なしに、自分の都合のいいように立ち回ったら、労働契約違反となってしまうケースが出てきます。
そうなってしまうと、会社から永遠のお休み通知が届くかもしれません。
逆に会社側が話し合いに応じないとすれば、あなたが仕事中に体調を崩して、急に誰かが穴埋めしなくてはならなくなることも考えられます。
最悪のケース、仕事が原因で流産・死産となった場合、会社側は法的な責任を負うことになるでしょう。
話し合ってお互いに納得できるところを見つけるのが、お互いのためになるのです。
1:仕事中にやっていい、つわり対策の範囲
仕事中につわりが起きたときの対策はもちろん、起きる前の予防法についても話し合うべきです。
この内容は、先ほど紹介したものや、あなたオリジナルの、あなたに合った方法です。
2:勤務時間や仕事の内容について
時短勤務や作業の軽減については“男女雇用機会均等法”でも規定されています。
会社は医師の指導事項に基づいて対応することになります。
病院で医師に母性健康管理指導事項連絡カードを書いてもらい、それを会社に提出すると、適切な対応を取ってもらえます。
母性健康管理指導事項連絡カードは厚生労働省のつぎのページでダウンロードできますから、印刷して病院にもっていくとスムーズですね。
参考:母性健康管理指導事項連絡カードの活用方法について – 厚生労働省
会社には、診断書でなくても、母性健康管理指導事項連絡カードを提出すれば仕事内容の変更については応じてくれるのが普通です。
もし応じてくれないときは“男女雇用機会均等法”に違反します。
働く妊婦さんを守ってくれる法律については、これも厚生労働省のページで確認できます。
参考:働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について – 厚生労働省
なお、上のページでは、
「妊婦検診のときは休ませなければならない」
ということも確認できますし、
「妊娠・出産を理由にクビにしたり減給したり、その他さまざまな不利益取り扱いが禁止されている」
ということも確認できます。
診断書を会社から求められるケースとしては、妊娠・出産に関わる手当金の手続きのためと思われます。
診断書は症状が改善したあとでも書いてもらえますから、必要になったら病院に電話して、出来上がったらころに取りに行くようにするとスムーズです。
3:在宅勤務について
会社に在宅勤務の制度があれば、それを利用するのもひとつの手です。
当然成果は出す必要がありますが、毎日家でゆったりと働けます。
出勤して、
「つわりの症状が出て迷惑かけたらどうしよう」
というストレスがありません。
職場ではどうしても着れる服に限りがありますが、自宅ならゆったりとした私服で仕事できます。
これはけっこう大きい部分です。
締め付けがない服を着ていると、それだけでつわりが軽くなることがあります。
精神的にも身体的にもストレスが減り、ほとんどつわりが起きなくなる人もいます。
症状がなくなったらなくなったで
「どうもないけど家にいていいのかな…」
と思ってしまうこともあると思いますが、会社にいるとき並か、それ以上に成果を出せるのでしたら何の問題もありませんよ。
家にいる方が成果が出るなら、出産後も在宅勤務を認めてもらえるかもしれません。
つわりで仕事を休むとしたら、その基準は
休む基準はつわりの症状の重さでなく、何かあったときにあなたが後悔するかどうかです。
会社にとって一番のダメージとなり得るのは、いきなり休んでそれから数日仕事に穴をあけられるということでしょう。
可能であれば、思い切ってつわりの時期は長期の休みをもらうというのもアリかもしれません。
「つわりが落ち着いたころに職場に復帰させてもらう」
という形で相談してもいいのではないでしょうか?
それくらい受け入れられる柔軟な会社のほうが、長く生き残っていくと思いますし、ずっと残っていってほしいと願います。
「休みたい」
と、心からそう願うのであれば、休みましょう。
妊娠がわかってすぐに相談しておけば、スムーズにいきやすいです。
絶対に後悔するはずです。
あなたひとりが休んだからといって会社がつぶれることはありません。
しかしあなたが我慢し続けることで、失われる命があります。
休みたいときは休みましょう。
休む基準はつわりの症状の重さでなく、何かあったときにあなたが後悔するかどうかなのです。
休むことに罪悪感を感じるあなたは、責任感の強い人です。
きっと普段の仕事ぶりから、まわりは
「ああ、あの人が休むんだからよっぽどツライんだろうな」
と理解を示してくれるはずです。
さてつぎは、そんな罪悪感を少しでも減らすためのポイントです。
つわりで仕事ができなくなる罪悪感を軽減するために
つわり中に仕事を続けるにしても、休むにしても、罪悪感を減らすためにできることが2つあります。
- 自分ができることがあればすすんでする
- 感謝の気持ちを言葉で伝える
ということです。
1:できることをすすんでやる
「つわりがひどくて重要な仕事ができそうもない」
というときは、できることをすすんで引き受けるといいですね。
できる仕事を率先して引き受けることで、
「休みがちで迷惑をかけてしまう」
という罪悪感は解消されていきます。
2:感謝を言葉で伝える
代わって仕事をしてもらうのですから、
「ありがとう」
という感謝の気持ちを持って、伝えましょう。
自分ができない分の仕事を同僚がしてくれる場合は、
「やってもらって当然」
という気持ちを持つのはNGです。
会社としては対応するのは当然のことですが、同僚にしてみれば当然と思えないこともあるはずです。
「ありがとう」「助かります」
と言葉にして伝えることにより、仕事を任された方も悪い気はしないはずです。
あなたもそうではありませんか?
「今はつわりで仕事ができないけれど、つわりが終わったらみんなの助けになるぞ!」
と前向きな気持ちになりますよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、つわりで仕事がきついときのお話しでした。
つわりで会社を休むことに関して悲観的になる方も多いですが、お腹の赤ちゃんを育てているという、人生の中でもかなり大きな仕事の真っ最中です。
我慢して働き続けるか、ちょっと調整してもらって働くか、落ち着くまで休むか、あなたが後悔しない選択をなさることを願います。
さて、今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
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