草冠に糸に…【茲・慈・蘊】読み方は?
草冠に糸を使った漢字、読み方が難しいものがありますよね。
そんな中でも今回は【茲・慈・蘊】の3字をピックアップしました。
それでは読み方いってみましょう。
見出しで拾い読みする?
「草冠に糸2つ」“茲”の読み方
音読み
“ジ”または“シ”と読みます。
“ジ”は慣用音、正式な音は“シ”です。
慣用音はすでに一般に認められている読み方ですので、
「“シ”と読まなければ間違い」ということではありません。
訓読み
“茲の”と書いて“この”と読みます。
“此の”と同じ意味で、「この・その・あの・どの?」の「この」です。
“茲に”と書いて“ここに”と読みます。
「ここ・そこ・あそこ・どこ?」の「ここ」です。
“今茲”と書いて“ことし”と読みます。
“今年”と同じ意味です。
“茲す”と書いてあるとき“ます”と読みます。
“増す”と同じ意味です。
“茲茲”もしくは“茲々”なら“ますます”。
“益々”と同じ意味です。
「草冠に糸2つに心」“慈”の読み方
音読み
“ジ”と読みます。
“慈愛(じあい)”や“慈悲(じひ)”、“慈雨(じう)”という熟語は目にしやすいかと思います。
訓読み
“慈しむ”と書いて、“いつくしむ”と読みます。
かわいがったり、めぐみ、あわれむことです。
人名では
やや仏教的な雰囲気がありますが、漢字の意味としては良いものですから、人名としても多く使われている漢字です。
“じ”と読ませるのはもちろん、ほかには
- しげ
- しげる
- ちか
- なり
- やす
- よし
と読ませるのがメジャーな範囲です。
草冠なのか?
よく見ると草冠のようで草冠でない。
“前”の上と同じですね。
意味するところは“草”であり、草冠と同様です。
ではなぜ違うのでしょうか?
調べてみたところ、「艸(草)」の略体だそうです。
だとすれば、呼び方は「草冠」でも間違いではなさそうです。
ただ草冠の漢字を調べても、“慈”も“前”も書いてないんですけどね。
「草冠に糸に囚に皿」“蘊”の読み方
音読み
“ウン”または“オン”と読みます。
目にしやすいのは“蘊蓄(うんちく)”でしょうか。
「蘊蓄を聞かされる」とネガティブな意味で使われがちですが、“蘊蓄”とは「積み蓄えられたもの」という意味であり、
それ自体にネガティブな意味はありません。
聞いてもいない知識を延々としゃべり続けてしまうような人によって、“蘊蓄”に「知識をひけらかす」ようなイメージが付き、印象が悪くなっているように見えます。
私もこうして話が脇にそれがちですので、ほどほどにします。
訓読み
“蘊む”と書いて“つむ”と読みます。
“積む”と同じ意味です。
まとめ
“茲”の読み方は、
- ジ
- シ
- こ
- ここ
- とし
- ます
です。
“慈”の読み方は、
- ジ
- いつく
で、人名なら“ジ”のほかに
- しげ
- しげる
- ちか
- なり
- やす
- よし
と読ませるのがメジャーです。
“蘊”の読み方は、
- ウン
- オン
- つ
です。
以上、今回はここまでとします。
ありがとうございました。