【赤ちゃんの夜泣き対策】原因は赤ちゃんではなく親にあった!?
赤ちゃんの夜泣き、
「お腹がすいた」
「おむつが濡れて気持ち悪い」
という理由なら対処は簡単ですが、今の状況はそうではありませんよね。
「泣き止まない」
「泣いてる理由もわからない」
という状況だと思います。
もしかしたら片手で抱っこしたまま片手でスマホを持って調べていらっしゃるところでしょうか。
さて今回は、赤ちゃんの夜泣きの原因と対策を、私の経験を織りまぜながらお話しします。
これを読んで、あなたが夜泣きから解放され、少しでも休める時間を取り戻せることを祈ります。
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赤ちゃんの夜泣きの、その場の対処法
今赤ちゃんが泣いているのは、何かがいつもと違うからです。
なぜ何かが違ったくらいで泣いてしまうのでしょうか?
それは脳の働きによるものです。
赤ちゃんの理性が発達する前、脳の働きは原始的な部分、ハ虫類ですら持っている“脳幹”の働きが優位です。
脳幹は生命を維持するための部分であり、変化を嫌います。
「今までこれで生きてきたんだから、これでいい」と考えさせ「ほかのことをしたら命の危険があるかも」と不安にさせる部分でもあります。
つまり赤ちゃんは、いつもと違う部分から、命の危険を感じて泣いているということになります。
だから赤ちゃんが泣いているときには、いつもと違う部分を見つけて対処していくことが基本です。
まずは表面的にできることから。
表面的な対処
表面的に対処できる部分としては、先ほどの「お腹すいた」「おむつ濡れてる」と似たようなもので「おむつの締め付けが強い」とか「服にしわがよってて気持ち悪い」とかそういうものです。
これは一度全部脱がせてきれいに着せ直すことで解消できます。
ついでに全身に湿疹や赤み等の異常がないかも確認できます。
「シーツがシワになってて後頭部が痛い」というなら、ひとまず抱っこしてシーツを敷き直して、後頭部の痛みが引くまで待ってあげる。
「いつもの毛布じゃない」というときは、いつもの毛布かそれに近いものを使う。
「いつも近くにあるタオルがない」というときは、タオルをあげる。
「暑い寒い」なら服の着脱やエアコン調整。
「乾燥しててのどがムズムズする」なら加湿。
逆に「ジメジメする」なら除湿。
このように、表面的なことは、見ようと思えば見えるもので、慣れてくれば簡単に対処できるものです。
では、見ようとしても見えない部分はどう対処しましょうか?
精神的な対処
「落ち着かないから抱っこしてほしい」と泣いていて、実際に抱っこされてみたら「いつもの抱っこじゃない!」と泣くこともあります。
そんなときあなたは、「眠いから早く寝てくれないかな」とか「早く静かにさせないと周りに迷惑かかるから」と焦ってイライラしていませんか?
そのイライラに赤ちゃんは気づいています。
パパ・ママが原因になっていることも
「いつものパパ・ママじゃない! 殺される!」という恐怖を感じながら、逃げ出そうにも逃げ出せず泣いている、ということですね。
この理由なら、あなたが平常心で対応することで赤ちゃんも落ち着いていきますから、まだ救いがあります。
「救いがある」というだけで、感情のコントロールは難しいものがありますが、結局はこれも慣れですし、できるようになれば多くの人間関係にプラスに働くようになります。
赤ちゃんを育てていると同時に、赤ちゃんによって私たちが育てられるという、良い関係だと私は今さらながらに思います。
パパ・ママの片方が原因で赤ちゃんが泣いて、もう片方のパートナーに預けたときすぐに泣き止むことがあるのは、そのパートナーが平常心で対応できているからです。
このとき「私、育児に向いてないのかな…」と自分を否定する必要はなく、「なるほど、今回のやりかたじゃ、うまくいかないんだな~」とやり方を否定しておくと、「次は○○してみよう!」と前向きな気持ちで育児に取り組むことができますよ。
では、パパ・ママの心理状態に関係なく、赤ちゃん自身の精神状態が変化しているときはどうしましょうか?
赤ちゃん自身が生み出す不安
赤ちゃんは眠りの中で、その日起きたことを整理しているので、日中感じた恐怖や不安が夜泣きとして表れることがあります。
夜泣きの瞬間には何の問題もないのに泣き続けてしまうことがあるんです。
このときにパパ・ママにできることは、「いつも通りだから大丈夫」とわからせてあげることです。
抱っこして背中をさすったり、お気に入りのおもちゃを見せてみたり、笑顔を見せてみたり、とにかく平和な日常であることを示しましょう。
しばらくは落ち着かないかもしれませんが、このときパパ・ママがイライラしてしまうと、収拾がつかなくなります。
私の経験上、このパターンで娘を泣かせてしまったことが多かったように感じています。
私自身が感情をコントロールできてないのに、赤ちゃんには自分で不安を克服させようとしていたなんて、おかしな話ですよね…
ところで、いつもと違うところがわかっても、どうしようもないこともありますよね。
そんなときはどうしましょう?
いつも通りにできないときは
「いつもと違うから不安だよね」と赤ちゃんの不安を認めてあげたうえで、「いつもと違うけど、大丈夫だよ」ということを優しく伝えてあげましょう。
そのときもすぐ泣き止むことはないでしょうけど、イライラしたらアウトです。
笑顔で、やさしくです。
夜泣きのその場でできることは以上です。
では、夜泣き自体を減らしたりなくしたりする方法はないのでしょうか?
実はあるんです。
夜泣きを減らすために日中にできる対策
ちょっと前に「赤ちゃんは眠りの中でその日起きたことを整理しているので、日中感じた恐怖や不安が夜泣きとして表れることがあります」と言いました。
つまり、日中にあまり恐怖や不安を与えないようにすることで、夜泣きを減らせるということです。
しかしさすがに毎日何も変化させないということは無理ですよね。
赤ちゃんの体は大きくなっていきますし、気候は変わります。
離乳食だって始まります。
そんな中でできるだけ不安を与えないようにするためには、パパ・ママがいつも朗らかに、仲良くしていることが大事です。
赤ちゃんが「いつもと違う! 怖い!」と泣き始めても、「大丈夫だよ」と態度で示してあげるということです。
もし「病気だったらどうしよう」と不安がぬぐえないときは、早めに病院に行きましょう。
あなた自身が「大丈夫」と思えないことには、その不安が赤ちゃんに伝わってしまいます。
とくに初めての育児では、ほかにもわからないことが多くて不安になることもあるかと思います。
何かあったとき、すぐに相談できる、信じられる人を数人作っておくのが、不安解消のひとつの方法です。
あとは経験です。
そのうち「これくらいなら大丈夫」と思える範囲が広がっていきますし、「今は様子見で、明日も様子おかしいなら病院に連れていこう」と状況に応じた判断ができるようになっていきます。
しかしそういう私も最初は不安だらけでした。
私の経験談
娘が夜泣きしはじめて1ヶ月ほど、原因を探しながら、答えもわからずイライラしながら夜泣きにつきあっていましたが、なかなか泣き止んでくれませんでした。
泣き止んでようやく寝たと思ってベッドに置いたとたんにまた泣き出したり、1時間もしないうちにまた泣き出したり、「私のほうが泣きたい…」と思うようになっていました。
そんなあるとき「イライラしても何も解決しない。もう夜ずっと起きておくくらいの気持ちでやろう」と開き直り、泣いている原因を考え続けることをやめました。
同時に「娘のためと言いつつ、結局こっちの考えを押し付けてるだけなんじゃないか」と思い、夜中だけでなく日中にも娘の好きにさせるようにしました。
具体的には、“ミルク飲まない・眠らない・泣く”それらの原因を考えることをやめ、娘の気の済むように生活をさせてみたのです。
(※もちろん授乳や身体的なお世話はしました)
生活リズムなんてバラバラで、育児本に反する生活でした。
しかしそれが功をなし、あっという間に夜泣きもなく楽な育児に繋がることになったのです。
「私のイライラが彼女をイラつかせていたんだな…」
その悟りは、その後の育児でも、本当に私自身を助けてくれました。
あなたが核家族でしたら、以上の方法が参考になると思います。
もしあなたが親や義理の親と同居でしたら、完全に赤ちゃんのペースに合わせようとすると
「夜は寝かせろ」とか「泣かせるな」とかいろいろ言われてしまうかもしれません。
そんなときは、あなたのためでなく赤ちゃんのために周りに頼ることをオススメします。
「夜は寝かせろ」とか「泣かせるな」とか言われたその場で
「たしかにそうですね。でも今の私にはできませんので、お手本をお願いします」
とパスしましょう。
それで泣き止ませることができないようでしたら、その人にはいろいろ言う資格はありませんからね。
ともあれ、ひとりで抱え込まず、考えすぎない生活が、夜泣きから解放される方法だと私は思います。
ところで海外にも目を向けてみると、夜泣きを放置するのが文化であるところもあります。
赤ちゃんの夜泣きと文化ーあなたは放置できますか?
特に日本は夜泣き大国とも呼ばれ、それに悩む親の率が他国に比べ多いことがわかっています。
世界中どこの国で生まれた赤ちゃんも夜泣きはするものですが、なぜ他国のママたちは日本のママたちに比べ、「夜泣きがつらい」と悩む人が少ないのでしょうか?
その理由は、育児に対する思考、そして対応の仕方にあるようです。
米国では早いうちから親と子の寝室は別にしているところが多く、フランスでは赤ちゃんであってもひとりの人としてみなしているため、泣いても即座にあやしたりすることはないそうです。
確かに、私がアメリカでのホームステイ中に違和感を覚えたことのひとつに、子どもたちの自立心の高さがありました。
今思うと、簡単に“文化”では片付けられないママたちのあり方が存在していたのですね。
泣いているわが子をまるで放置しているかのような時間は、優しく責任感の強いママにとっては耐えがたいかもしれません。
しかし、「共に乗り越え成長している」と考えれば前向きに取り込めるのではないかと私は思います。
まとめ
赤ちゃんが泣き止まないのは、ちょっとした変化にも敏感に反応して、恐怖を感じているからです。
それは泣いているその場での変化であったり、日中に起きた変化を思い出しているのかもしれません。
できるだけいつも通りに、落ち着いて優しく対応しましょう。
それで赤ちゃんは安心して、泣き止んでくれます。
どうしても落ち着いて対処できないときもあるでしょうから、そういうときはパートナーやほかの家族に任せられたらいいのですが、それをしたところでパートナーやほかの家族がイライラするだけだったりしますし、
結局はあなた自身が成長することが、赤ちゃんの夜泣きを終わらせる最善の対策ということになります。
そうは言ってみるものの、とくに一人目のときは難しいかもしれませんね。
私も最初はあっぷあっぷでした。
とにかく、パパ・ママの気持ちや育児傾向が、夜泣きの発生または悪化をうながしてしまうという事実だけは心にとめておきましょう。
育児に正解はありません。
“普通”や、雑誌やネットに載っているような理想的な生活を求めるのではなく、赤ちゃんのペースに合わせることが肝心です。
それだけで赤ちゃんの心は満たされ、夜泣きが減るのです。
ところで、今後の子育てにいくらかかるかご存知ですか?
「お金がかかるのは、まだ先のこと」と余裕に思っていると、お金が必要なそのときになって苦労するパターンになりがちです。
心の準備をしておくために、実際にいくらかかるのか知っておきましょう。
それでは、あなたが夜泣きから解放され、少しでも落ち着いた時間を取り戻されることを祈りつつ、この記事を終わります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!