草冠に園【薗】読み方は園と同じ“エン・オン・その”
“薗”の字を名前に持つ人や、地名を見つけましたか?
ネームプレートやテレビのテロップを見て、「何と読むんだろう」と思ったりしますよね。
ということで今回は、“薗”の読み方と、人名用漢字として認められているというお話をします。
“薗”の読み方
“薗”の読み方は、“園”と同じです。
つまり、
“薗田”なら“そのだ”
“薗村”なら“そのむら”
“宮薗”なら“みやぞの”
“薗部”なら“そのべ”
“大薗”なら“おおぞの”
“薗ヶ谷”なら“そのがや”
です。
音読みなら“エン”または“オン”
訓読みなら“その”です。
ところでこの“薗”という字、人名と地名以外では見かけませんよね。
どうしてでしょう?
“薗”は常用外、“園”の異体字、人名用漢字
“薗”と“園”は、読み方も意味も同じです。
“園”を使えば用は足りますから、常用漢字としては“園”が入っており、
“薗”は公的文書では基本的に使わないことになっています。
お互いに異体字ですから、普段書く文章中では、どちらを使っても間違いということはありませんが、
同じ文章中では統一したほうが見た目がいいですね。
そして常用外ですが、もともと名字に使われていることもあり、人名に使うことは認められています。
下の名前に使うとしたら、地味なところでは“薗子(そのこ)”ですかね。
しかし草冠や木へんの漢字は、「枯れるから縁起が悪い」とされていますから、
縁起を信じる方には向かない漢字です。
ちなみにうちではあまり気にせず、名前の響きと画数を優先した結果、娘には木へんの漢字を使っています。
名字でも草冠や木へんの漢字を持つものが多く存在しますし、
「あまり気にしなくていいんじゃないかな」というのが私見です。
まとめ
“薗”は“園”と同じ読み方です。
“薗”は人名には使えますから、“薗”にこだわりがあって縁起を気にしない方や、画数の調整をしたい方なら、名づけにも使えますね。