リンパを知って、効果的なリンパマッサージを
「むくみ改善のためにリンパマッサージを」とか、「リンパの流れを改善しよう」という言葉を耳にしますよね。
「ところでそもそもリンパとは何なのか?」というところから学んでみる気になったあなた、素晴らしいです。
リンパを知っておくことで、リンパマッサージを的確に行え、むくみやセルライトの改善効果が上がりますよ。
見出しで拾い読みする?
リンパって何?
体の中、全身に“リンパ管”があり、その中を“リンパ液”が通っています。リンパ管のところどころには“リンパ節”があります。
それらをまとめて、私たちは“リンパ”と呼んでいます。
マッサージするのはリンパ管とリンパ節、入れ物のほうです。それによって改善されるのがリンパ液の流れです。
リンパの働き~戦うこと~
ヒトの体の中の水分は、血液とリンパ液、組織液で構成されています。
血液中の細菌やウイルスには白血球が反応して退治してくれるのですが、では、組織液の中に入った細菌やウイルスは、いったい誰が退治してくれるのでしょうか?
そう、リンパです。
組織液中の細菌・ウイルスはリンパ管に移され、リンパ液で流され、リンパ節にいるリンパ球によって退治されるのです。
ケガのあとや歯茎が腫れたとき、近くのリンパも一緒に腫れた経験がある人、いますよね?
そのときって、リンパ球がたくさん作られているときなのです。体が頑張って戦っているときなのです。
リンパの働き~掃除すること~
心臓の働きにより、血管には圧力がかかっています。それによって血液を構成する一部の血漿(けっしょう)が血管からしみ出し、組織液となります。
こういうこと言うと「血管破れてるの!?」と驚く方もいらっしゃるでしょうが、大丈夫です。普通の体の働きです。
さて、血管からしみ出した組織液中には、いろんな雑菌や老廃物が含まれています。
雑菌はリンパに回収されて退治されるのでしたが、では、老廃物は?
はい正解。これもリンパ管に移ります。
そしてリンパ節でろ過されます。リンパ節を通ったあとのリンパ液は、かなりきれいな状態です。きれいになったものの一部は血液のほうに移動し、血液中の成分のバランスが保たれます。
リンパの流れが悪くなると
もし何らかの原因でリンパの流れが悪くなっているとしたら、どうなるでしょうか?
まずは正常なイメージから見てみましょう。
つぎにリンパ液がはその場でとどまって、ほとんど動いていない状態をイメージしてみましょう。
血液中からは、いつも組織液がしみ出しています。
その組織液は本来であればリンパ管に回収されるものですが、リンパ液が進んでいない状態では、回収されるのにも限度があります。
そうして回収されなかった組織液は、むくみという形で表れます。
また、リンパ液中には脂肪も含まれていますから、リンパ液がとどまっていると…その脂肪が悪さをしてしまうことは想像できますよね。
セルライトになったら見た目が悪いですし、分解も大変です。
リンパには専用の強力なポンプがない
血液であれば、あなたも専用の強力なポンプをお持ちですよね。もしお持ちでない方がいらっしゃったらお早めにお知らせください。
心臓のことです。
リンパにはそういったものがありません。
では普段、どうやってリンパ液は動いているのでしょうか?
それは、リンパ管自体が収縮することで動きます。しかしこれはそんなに強いものではありません。逆に動きが強かったとしたら、人の表皮は四六時中ぴくぴく動いていたでしょう。気持ち悪いですね。
リンパ管の収縮だけではまかないきれないときもあり、基本的には筋肉が動くことによってカバーされています。筋肉の動きだけでカバーできないときは、マッサージを行うことでもカバーできます。
なぜリンパの流れが悪くなるのか
強力な専用ポンプがありませんので、基本的に流れは悪くなりがちです。
では流れが悪くなる人と悪くならない人の差は、どこにあるのでしょうか?
運動量
筋肉を動かせばリンパは流れます。
運動不足気味の人は、リンパの流れは悪くなりがちです。
むくみ
本来であれば「リンパの流れが悪くなる」→「むくむ」という順番なのですが、むくみが進むと、それによってリンパが圧迫されて流れが悪くなります。
つまり、むくみがさらなるむくみを呼んでいる状態です。
こうなってしまうともはやマッサージだけでは手遅れです。病院に行って、その状態にあった弾性ストッキングを処方してもらうことになるでしょう。
いろんな弾性ストッキングが市販されていますが、むくみがこまで進んでしまった人は自分で選ばず、早く病院に行きましょう。
リンパマッサージのための、リンパ節イラスト
重要ポイントであるリンパ節、その一部のイラストです。
まずは頭部から肩にかけて。
そして全身。
まとめ
いかがでしたか?
今回はリンパのお勉強でした。
この記事を読んだあなたは、きっと今までより効果的なマッサージができるようになっているでしよう。
さあ、実践です。