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哺乳瓶の消毒に、ミルトン等の薬液を使うときのポイント!

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哺乳瓶消毒に、薬液を選びましたか?

「具体的にはどうすればいいんだろう?」

「気を付けた方がいいことはあるかな?」

と思っているところでしょう。

そこで今回は、哺乳瓶を薬液で消毒するポイントです。

薬液での消毒の手順

薬液での消毒は、ミルトンやミルクポンなどの哺乳瓶専用消毒液だけでなく、キッチンハイターなどの食器用漂白剤でもできます。

哺乳瓶専用の消毒液に使われている主成分は同じ塩素系です。

そのため、消毒の手順もほとんど同じなんです。

専用消毒液を購入するのは面倒だと思っている方も、キッチンハイターなら自宅にある、という方は多いのではないでしょうか。

さっそくそれぞれの消毒の仕方・手順を確認してみましょう。

 

哺乳瓶専用消毒液の使い方

  1. 哺乳瓶をよく洗う
  2. 水4リットルに対し、消毒液50mlを溶かし、80倍うすめ液を作る。その中に哺乳瓶をつけおきする。
  3. 1時間以上つけおきしたら、取り出して乾かす

今回は、代表的な哺乳瓶用消毒液の例として、「ミルトン」のホームページで使用方法を確認しました。

参考:ミルトンホームページ

 

同じくミルトンの使い方の参考になる動画がありましたので、ひとつ紹介しておきます。

 

キッチンハイターなら2分で完了!

  1. 食器や哺乳瓶を水洗いする
  2. 水5リットルに対し、原液30mlを溶かし、166倍うすめ液を作る。
  3. その中に哺乳瓶をつけおきする。
  4. 2分後取り出して水でよくすすぐ。

参考:キッチンハイター – 花王

 

どちらもつけおきするだけで簡単ですね。

しかも、キッチンハイターなら、つけおき時間2分という驚きの短さです!

 

キッチン泡ハイターであれば、30秒で除菌・消臭としてありますので、原液を薄める手間もなく、かなり早くできますね。

強力なぶん、長くつけていると、哺乳瓶の乳首などは劣化が早く進んでしまうでしょう。

すすぎはしっかりと行いましょう。

参考:キッチン泡ハイター – 花王

 

薬液の取り扱いの注意点

混ぜるな危険

一番の注意点は、キッチンハイターに「混ぜるな危険」と大きく表示してある通り、酸性タイプの製品と混ざらないようにすることです。

酸性タイプというと、トイレ用洗剤の「サンポール」に代表されるものをイメージされる方が多いと思います。

しかし、実は食品のお酢や、生ゴミ、塩素系の排水口ヌメリ取り剤、アルコールなどと混ざることでも有害なガスが発生します。

消毒液を生ゴミ受けに流す、ヌメリ取り剤の設置してあるシンクにそのまま流す、というのもうっかりやってしまいそうです。

危険ですから、注意しましょう。

 

漂白

次亜塩素酸ナトリウムは、漂白剤の成分でもあります。

そのため、衣類につくと色が抜けてしまうときがあります。

また、子供用のおしゃぶりや食器などもつけおき消毒ができますが、製品によっては、漂白効果で柄が消えてしまったり、色が薄くなったりしてしまうことがあります。

つけっぱなしにしないよう、注意しましょう。

なお、金属も変色してしまうことがありますので、

「うすめ液の中の哺乳瓶を素手で取って指輪が黒く変色してしまった」

というケースに気を付けましょう。

 

素手で触ると手が荒れる

赤ちゃんのお世話をするにあたって、手を洗う回数って増えますよね。

普段よりも手の脂は落ちていて、傷みやすくなっています。

そんな状態で薬液に素手で触ったら、荒れます。

手荒れ予防としてできること・手荒れしたらできることはつぎの記事にまとめています。

できれば荒れてしまう前に予防したいですね。
哺乳瓶の消毒で手が荒れる!どうすればいい?

 

薬液消毒のメリット

1回作れば24時間同じ液を使い回せる

薬液は1回作れば24時間効果が続きます。

毎回水を交換したりする手間がないぶん簡単ですし、水の節約にもなりますね。

煮沸消毒の場合、一度湧かした水は使い回せないので、1日に8回授乳し、毎回4リットルのお湯で煮沸消毒をしたとすると、1日に使う水の量は32リットルです。

ところが、薬液なら1日4リットルのみです。

それを3ヶ月間続けると、煮沸消毒ではお風呂14.5杯分の水を使いますが、薬液ならお風呂1.5杯分の水で済む、ということになります。

 

ノロウイルス対策にも使える

専用消毒液の場合、50倍うすめ液を作れば、ノロウィルスに対して効果があると厚生労働省の発表している有効塩素濃度(200ppm)になります。

赤ちゃんが胃腸炎にかかると、オムツの処理をしているママもうつり、一緒に暮らしているパパもうつり、と、一家全員胃腸炎になってしまうケースがよくあります。

家の中にあるもので消毒ができると安心ですよね。

あらかじめ50倍うすめ液を作っておいてスプレーボトルに常備しておくと便利ですよ。

参考:http://health-1point.com/norovirus-milton/

 

なお、ノロウイルスのおう吐物の消毒に使える薬液ですが、おう吐物に直接かけると胃酸と反応して有毒ガスが発生する可能性があります。

直接振りかけないように注意しましょう。

 

停電時や旅行先でも消毒できる

煮沸や電子レンジでの消毒と違い、災害時や一斉停電時などでも、薬液なら水さえあれば普段と同じように消毒することができます。

専用の薬液なら哺乳びんに残った水分を振り切るだけで使えるので、災害時や取水制限のときなどでも少ない水で消毒することができます。

固形のものを防災バッグに入れておくと安心ですよ。

また、同じように、哺乳びんが入るサイズのジップロック袋やタッパーを持っていれば、旅行先や帰省先などでも、水さえあれば薬液に浸すことができます。

電子レンジやお湯が確保できなくても消毒することができますので、便利ですね。

(ローシュによる補足:熊本地震の際はしばらく水道から濁った水しか出なくなりました。それまで薬液消毒しかしていなかった私たち夫婦は、そのとき薬液のストックを切らし、哺乳瓶の消毒ができなくなりました。避難所生活でしたので自由にコンロや鍋を使うわけにはいきませんでしたし、電子レンジもありませんでした。当時、娘は生後4ヶ月でした。災害を考えれば、ストックがあったほうがいいですね。しかし家にストックしていても家がつぶれてしまったらどうしようもありませんから、いろいろ考えさせられるところです。)

 

専用薬液とキッチンハイター等の違い

哺乳瓶用消毒液

ミルトンの成分は、「次亜塩素酸ナトリウム」だけしか書かれていません(添加物としてpH調整剤は含まれています)。

消毒だけで洗浄効果は含まれていない、ということになります。

ミルクポンSは「ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム」のみで、これも消毒のための成分です。

ミルトンやミルクポンは第2類医薬品に分類される医薬品です。

また、特徴的なのは、ミルトンは赤ちゃんが回してもふたが開かないようになっていることです。

他のメーカーのものも、中栓がついていてどばっと出ないようになっていたり、入れ物自体がこぼれにくくなっていたり、固形のものはハサミをつかわないと開けられないようになっていたりと、赤ちゃんが誤って口に入れないような工夫がしっかりとなされています。

 

キッチンハイターとキッチンブリーチ

成分の表示を見ると、キッチンハイターとキッチンブリーチには、次亜塩素酸ナトリウムの他に、界面活性剤と、水酸化ナトリウムが入っています。

界面活性剤は洗浄成分なので、つけておくだけで軽い汚れまで落とせる、ということになりますね。

キッチンハイターやキッチンブリーチは医薬品ではなく日用雑貨品です。

 

ところでキッチンハイターとキッチンブリーチの違いはご存知ですか?

実は、成分の差はほとんどありません。

キッチンハイターは花王の製品に使われている名称で、花王の商標として登録されています。

つまり、ほかの会社はキッチンハイターという名称は使えないので「キッチンブリーチ」としているのです。

それだけなんです。

 

専用液をすすがずに使ってもいいのはなぜ?

日本国内で、水道水に含まれる消毒成分は「塩素」と言われていますが、消毒成分は、ほ乳瓶の消毒用の薬液と同じ「次亜塩素酸ナトリウム」が使われています。

一般に水道水が蛇口から出るときに含まれている塩素の濃度は、1リットルあたり0.1mg以上1mg以下と決められています。

参考:東京都水道局ホームページ

 

ミルトンの80倍うすめ液の濃度が200ppm(「ppm」は表記が違いますが「mg/L」と同じ濃度として考えます。)ですが、それを直接哺乳びんに入れて飲むわけではありません。

哺乳びんに残った水気を振り切った後にうすめ液がほんの少し残っていたとしても、人体に有害な量ではありません。

また、残った塩素もミルクと反応してごく微量の塩化ナトリウム(塩)と水に変化するので問題ないということなのだそうです。

それでも気になる人は、しっかりすすいでから使いましょう。

(ローシュによる補足:実際、消毒後の哺乳瓶をそのまま使おうとするとかなり塩素臭かったです。気になったので私たちは使う直前に必ずすすいでいました。)

 

酸素系漂白剤での消毒は?

漂白剤には、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤と、酸素系漂白剤とがあります。

「キッチンハイターが使えるなら、他の漂白剤でも消毒ができるんじゃないの?」

と思う方もいるかと思います。

酸素系漂白剤でも消毒ができるかどうかを調べたところ、酸素系漂白剤を使うときは40~50℃のお湯で溶かす必要があるようです。

参考:シャボン玉石けん通販ショップ

 

また、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤では、塩素系漂白剤の方が消毒効果が高いようです。

参考:http://ameblo.jp/kasumikansen/entry-10024313227.html

 

酸素系漂白剤でも消毒は可能ですが、簡単でなおかつ高い効果を期待するなら塩素系漂白剤、ということになりますね。

 

まとめ

いかがでしたか?

今回は、哺乳瓶を薬液で消毒するポイントでした。

洗ったあと薬液につけおきするだけですので簡単ですね。

哺乳びんの消毒剤に使われている「次亜塩素酸ナトリウム」。

あまりなじみのない名前ですが、調べてみると水道水の消毒に使われているほどおなじみの成分でした。

「薬」と聞くと、

「強すぎるかな?」

「ちょっと怖いな」

という先入観で見てしまいがちですが、きちんと用法を守って使えば怖くありません。

免疫力が弱い赤ちゃんの小さい体を守ってくれる薬液消毒と上手につきあっていきたいですね。

 

ほかの消毒方法の特徴は、つぎの記事にまとめています。

いろんな消毒方法を知っておくと、いろんな状況に対応できるようになりますよ。
哺乳瓶の消毒方法の特徴まとめ!あなたに合った方法を選ぼう!

今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

 

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ぽこ

ぽこ

・熊本大学医学部保健学科看護学専攻卒
・正看護師

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