道路の真ん中やゼブラゾーンにあるキャッツアイとは、何のためにあるのか。正式名称は?
道路の中央やゼブラゾーンにあるキャッツアイ、多くのドライバーにとっては効果を感じることもなく、何のためにあるのか気になりますよね。
そしてキャッツアイが通称であるということを知ってしまった方は、正式名称も知りたいでしょう。
ということで今回は、キャッツアイの設置目的と、正式名称のお話です。
道路にあるキャッツアイとは、何のために設置されているのか
形が特徴的なキャッツアイ。
車で走行中に踏むと、ガタガタなります。
そして上から見ると、平行四辺形をしているものもありますよね。
さらに反射材もついています。
それぞれの意味を紹介していきます。
踏むとガタガタ
「思わず入ってはいけない範囲に入ってしまったときに、すぐ気づけるように」
というのが、キャッツアイの一番の設置目的です。
踏むとガタガタするということは、できれば踏みたくありませんよね。
踏んだらすぐ気づきますし、正常な走行位置に戻りたくなるはずです。
平行四辺形
「危ないときは気づきやすく、戻るときはスムーズに」
という目的での平行四辺形です。
平行四辺形の向きをよく観察してみると、自分の走行車線側の辺は奥に、対向車線側の辺は手前にあることに気づくでしょう。
もし対向車線側に乗り越えようとすると、キャッツアイを垂直方向ににまたぐことになり、かなりガタガタなります。
逆に、対向車線側から戻って来ようとしたときには踏みにくく、踏んだときのガタつきも少ないです。
反射材
「夜にも見えやすいように」
というのが、反射材が付いている目的です。
そしてこれが、キャッツアイと呼ばれるゆえんのひとつでもあります。
夜に反射材が反射すると、猫の目のように見えなくもありませんよね。
キャッツアイと呼ばれるゆえんと、正式名称
自動車や自転車、道路に使われている反射材を作っている有名な会社があります。
「CAT EYE(キャットアイ)」という会社です。
道路上のキャッツアイも、この会社が作っているものが多いようです。
キャッツアイを施工している人たちがキャットアイから仕入れ、
「これ何て呼べばいい?」
となったときに
「キャットアイって会社が作ってるんだからキャットアイでいいじゃん」
となり、呼びやすいように「キャッツアイ」となったと考えるのが自然です。
熊本で言うところのリバテープみたいなものですね。
広義の正式名称としては、「チャッターバー」です。
「ガタガタさせる棒状のもの」という、そのままの意味です。
しかしチャッターバーには反射材がないものも含まれますので、キャッツアイはキャッツアイとして見るのがいいかと私は思います。
さらに道路面にある金属製の留め具の総称として「道路鋲」という呼び方もできます。
いろんな呼び方が出てきて複雑になってきましたので、図を書きました。
道路鋲の中にチャッターバーがあり、チャッターバーの中にキャッツアイがあるということです。
ですので、キャッツアイの正式名称がチャッターバーというのは、表現として正確ではありません。
同一のものではありませんから、“キャッツアイ=チャッターバー”としてはいけません。
キャッツアイはチャッターバーに含まれるものであり、正式名称はありません。
だからこそ今まで「キャッツアイ」と呼ばれ続けているのです。
まとめ
キャッツアイとは、ドライバーが無意識に、走行してはいけない範囲に入ってしまったときにすぐ気づけるようにするために設置されています。
そのために踏むとガタガタするようにしてあるのです。
平行四辺形のものは、対向車線等にはみ出すときはガタつきやすく、戻るときには少しでもスムーズに戻れるよう工夫してあるものです。
反射材は夜でも見えやすいようにしてあります。
キャッツアイはチャッターバーに分類されるものであり、道路鋲でもあります。
しかし“キャッツアイ≠チャッターバー”ですから、「正式名称はチャッターバー」とするのは雑です。
キャッツアイはキャッツアイです。