袱紗は結婚式や披露宴に必要?のし袋のまま持ち運ぶのはマナー違反?
結婚式や披露宴に参列するとき、
「のし袋は袱紗(ふくさ)で包んでいったほうがいいのかな?」と思うと同時に、
「使い方がよく分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ぶっちゃけてしまえば、現代では「必要」というほどではありません。
しかし袱紗を使うことで、日本人らしい気遣いを見せることができます。
せっかく使うのでしたら、スマートに袱紗を使えたほうカッコいいですので、正式なマナーを身に付けましょう。
結婚式や披露宴のお祝い金持ち運びに袱紗を使うときのマナー
結婚式や披露宴のみならず、冠婚葬祭で金封を持っていくときには袱紗に入れて持ち運ぶのが正式なマナーです。
では、何のために袱紗は使われるのでしょうか?
袱紗を使う目的
ご祝儀袋を直接カバンや上着の懐に入れて持ち運ぶと、汚れてしまったり、水引きが折れてしまいます。
そういったことを防止するために、袱紗を使用します。
また、袱紗で金封を包む行為は、
「中の金封を汚さないように、相手を思いやる気持ちの表れや礼儀」
といった日本人特有の上品な習慣でもあります。
ですが、金封が汚れなければ、それほど袱紗にこだわらなくても良いという意見もあります。
袱紗の代わりに綺麗なハンカチや小さな風呂敷などの布で、ご祝儀袋を包むのもいいでしょう。
目的がわかったところで、つぎは結婚式にふさわしい袱紗を選んでみましょう。
選び方
袱紗は、冠婚葬祭で使用するとお話ししましたが、結婚式だけでなく、お葬式の香典を持ち運ぶ際にも使用します。
慶事で使用する袱紗と、弔事で使用する袱紗では色に少し違いがありますので、以下でご紹介します。
結婚式などお祝い事には、赤やピンクなど暖色系の明るい色の袱紗を使用しましょう。
一方で、お葬式などお悔みでは、青や緑といった寒色系の落ち着いた色の袱紗を使用します。
紫は、慶事、弔事のどちらでも使っていただけますので、1枚持っておくと便利です。
良い色の袱紗を選んだら、包んでいきましょう。
包み方
結婚式で金封を持参する際の袱紗の包み方は、下の画像の上のパターンです。
下のパターンは弔辞用です。
- 四隅が上下左右にくるように袱紗を広げる(ひし形のように置きます)
- ご祝儀袋を袱紗の中央よりもやや左に乗せる
- はじめに左の角をとって折りたたむ
- 次に、上、下の順に折りたたみ、最後に右の角をとって折りたたむ
- 左側にはみだした三角の部分を折りこむ
これだけです。
とても簡単ですね!
慶事用は右開き、弔辞用は左開きと覚えましょう。
細かいところになりますが、上下の重ねにも意味があるので守りましょう。
良いことは下から受け止める
悪いことは下に流す
という心が込められています。
爪付き・台付きタイプの袱紗や、使いやすい金封タイプの袱紗でも、色や包み方の注意するポイントは同じです。
さあ、いよいよ式場の受付前。
どのタイミングで袱紗を開きましょうか?
ご祝儀袋はいつ袱紗から取り出すの?
受付の前で、袱紗の中からご祝儀袋を取り出します。
「本日はおめでとうございます」
など、お祝いの言葉を言い、
- 受付の方が名前を読めるよう向きを整え
- 両手で
ご祝儀袋を渡します。
受付に声をかける前、順番を待っている間に取り出すのがスマートです。
「せっかく使うんだからアピールしたい」と思われるかもしれませんが、それはこちらの都合であり、周りの人のためを思って使う袱紗の心に反します。
なるべくスムーズにことが運ぶようにしましょう。
ただ、挨拶しながらや、頭を下げながら袱紗からご祝儀袋を取り出すのは、たしかにスムーズに運びますが、スマートさのかけらもありません。
- 「おめでとうございます」という発声
- お辞儀
- ご祝儀袋の手渡し
それぞれを一つずつ丁寧に行うのが、大人のスマートさです。
もっと具体的に言うと、
「おめでとうございます」と言うときは背筋を伸ばし、相手の目を見て言う。
お辞儀が完全に終わってから、背筋を伸ばし、相手の目を見ながらご祝儀袋を相手に差し出す。
なんとカッコいい大人の振る舞いでしょうか!
まとめ
結婚式の祝い金を包んで持ち運ぶとき、袱紗は必要ではありませんが、大人としての気遣いをできる、良いアイテムです。
「使うべきかどうか」と悩んでいる方は、この機会に購入することをおすすめします。
色は紫であれば冠婚葬祭すべてで使えますが、「慶事で使うものと弔辞で使うものはわけたほうがいい」というのが私の個人的な意見です。
使い方は簡単、袱紗を広げて真ん中より左よりに祝儀袋を置いて、左→上→下→右の順にたたむだけです。
受付で渡すときは、ひとつひとつの動作に区切りをつけ、スムーズに、そしてスマートに、です。
それでは、あなたの生活が少しでも楽に・楽しくなることを祈りつつ、この記事を終わります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!