歩道橋の高さは、建築限界で決まる。4.5m以上。
歩道橋を見上げたとき、
「けっこう高いけど、どれくらいあるんだろう?」
と思いますよね。
それは国土交通省の、道路構造令という政令によって下限を決められています。
ということで今回は、歩道橋の高さを決めている建築限界と、その高さである根拠等のお話です。
歩道橋の高さは、4.5m以上
国土交通省が、安全な交通のために、道路上に構造物を設置する場合の制限を設けています。
それが建築限界と呼ばれるものです。
車道の上では、高さ4.5mまでの範囲には構造物を作らないようにとされています。
「構造物を作ってはならない」ので、工事のときの足場等も含めて4.5m以上になるようにしなければなりません。
歩道橋を作ったり、塗りなおしするときに足場等を組むことを考えれば、高さに余裕をもって作らなければならないのです。
ということで、歩道橋自体の高さは4.8mを超えます。
参考:道路構造令
なぜ4.5m以上とされているのか
4.5mの根拠は、車両制限令にあります。
多くの道路では、車と積載物を合わせて3.8mが高さの上限であり、さらに車が揺れたときのことも考えて、余裕をもっての4.5mなのです。
一部の道路では高さ4.1mでも安全であることが認められ、平成16年に制限が緩和されています。
参考:車両の高さの最高限度を4.1メートルとする道路の指定及び高さ指定道路に関する標識の制定について
余談になりますが、この高さを超えて積載する場合は、出発地を管轄する警察署に申請して、認めてもらう必要があります。
歩道橋の高さに下限はあるが…
ここまで書いてきましたように、
「これ以上の高さにする」
という決まりはあります。
では、上限はないのでしょうか?
私が調べた範囲では、明確な上限はありませんでした。
歩道橋は公共物ですし、とんでもないものを作る自治体はないでしょうから、制限しなくてもいいのでしょう。
調べていると、日本一高い歩道橋を見つけました。
高さはなんと、27m。
9階建てのビルの屋上に近い高さです。
長さは236mあるそうです。
その歩道橋は、木更津にあります。
「中の島大橋」
と呼ばれるものです。
まとめ
歩道橋の高さは、建築限界によって下限が決まります。
足場を組むことまで考えて、4.8mはとられているようです。
建築限界の高さ4.5mの根拠は、車両制限令にあります。
車は積載物含めて高さ3.8mまでとされており、揺れたときのことも考えて、余裕をもっての4.5mです。
逆に明確な上限はなく、日本で一番高い歩道橋は、27mの高さにあります。