学園祭の模擬店で儲かるものを考えるなら、ライバルのリサーチから
学園祭の模擬店、せっかくやるなら儲かるものがいいですよね。
そこで今回は経済学部出身の私が、儲かる模擬店の作り方・考え方をお伝えします。
見出しで拾い読みする?
単純に考えれば、安いものを高く買ってもらえれば儲かる
例えば1L200円のジュースを仕入れて、200ml×5にして単価100円で売れたら、
100×5-200=300
ですね。
1L買って売って300円の利益です。
(※ここでは単純化のために紙コップ代とかストロー代とか氷代とかは無視)
1分に1人の客が買っていくとしたら、1時間に60人が買っていきます。
さあ、1時間にどれだけの利益が出ますか?
答えは、
100×60-200×12=3600
1人で回せば時給3600円、2人なら時給1800円、3人でも時給1200円です。
(※準備時間があるのでそれを計算に入れたらもっと下がる)
しかしそんな簡単に儲かるなら、世の中もっと潤ってるはずです。
世の中にはライバルがいて、競争になります。
学園祭の模擬店ならほかの部活の模擬店や、ほかのクラスの模擬店です。
さっきの例だと、同じジュースを単価50円で売っている店があったとして、あなたが客ならどっちを選びますか?
お金のことだけ考えれば、絶対に50円のほうで買いますよね。
そういうことです。
「これをこの値段で売れば儲かる」
と計算していても、簡単にできる商売なら、本当にそれで売れるかというのは、ライバルの存在にかかってくるところが大きいです。
ですので、簡単にできるもので儲けようとするなら、ライバルのリサーチが必須です。
- どんな店を出して
- どんな商品を扱って
- どんな値段で売ろうとしているか
リサーチすべきです。
運よくライバル不在で取り扱いが簡単な商品を見つけられればしめたもの。
価格は自由に設定できます。
「この値段なら買うやろ」
というギリギリの高値をつけておけばOKです。
技術がある(練習する気がある)なら
焼きそば・たこ焼き・お好み焼き・焼き鳥・その他いろいろ
おいしく作れるなら他店と差別化できます。
同じ値段ならおいしいほうを買いますし、
「多少高くてもおいしいほうがいい」
という客もいます。
どうせ一時の出店ですし、ゲリラ的な戦法を取るのも楽しいですね。
例えばあなたが焼きそば屋をやるとして、味に自信があるならライバル店の焼きそばを大量に買ってきて、店の前で自分の店のものと試食(食べ比べ)してもらうと確実です。
値段が同じならイチコロです。
ただしこのやり方はバレると、ライバル店とは確実に仲が悪くなります(笑)
「こっちのがうまいんだからしょうがないでしょ。最終的に選ぶのは客。」
と開き直れる強い心の持ち主にはおススメ。
原価率を低く抑えて、なおかつ買ってもらえる模擬店
水物
ジュース等、水物は原価率を低く抑えつつ安定した売り上げを出せます。
しかし簡単なため、ただ出していると他店との価格競争になりがちです。
価格が同じなら立地がいいほう(すぐ近くにのどが渇きそうなものを売ってる模擬店がある等)が勝ちます。
付加価値、例えばカフェ形式にしてちょっとゆったり過ごしてもらうとかも考えられますが、そうすると回転が落ちるので微妙。
ライバルがいなければ普通に売って普通に儲かります。
(※自販機が近くにあるなら自販機もライバル。ただし自販機はこういうとき売れ筋から売り切れる。とくにお茶系。近くの自販機の売れ筋飲み物を自分たちで買いまくって売り切れにして転売するという荒業もあるけど著しく倫理観の欠如した方法であるためおススメしない。)
フリーマーケット・古本屋
生徒や教師から、いらなくなったモノ・本を集めて売るだけです。
ただし集めると重いし、売れ筋でないモノばかり集まったらアウト。
わたあめ
原料は砂糖のみ(笑)
費用は機械のレンタル代と割りばし代くらい考えておけばOK。
砂糖は先に計量して紙コップとかに分割しておいて、客にそれと割りばし渡して
「自分で作って」
というのもこっちの手間が減るうえに喜ぶ客も多くて面白いですよ。
粉物
原料のほとんどが粉と水(笑)
たこ焼きは比較的簡単なのでライバルが出てきやすいです。
パンケーキやワッフルあたりだとハードルが上がるので、ライバルは減りがちですが、そのぶん出す店はしっかりした作り手がいる可能性アリ。
模擬店などでは生クリームが出せないはずなので、ちょっともの足りないものになりがちなりがネック。
フライドポテト
油の扱いがちょっと熱くて面倒ですが、利益率は高いです。
おにぎり
原料はほぼ米(笑)
お昼時なら
「米食いたい」
という層も一定数いるので、そのときならわりと買ってもらえます。
いろんな種類の具材を用意したら楽しいですが、管理が大変になりますので、扱うのはせいぜい3種類くらいにしておきましょう。
具材ではなく“のり”を選ばせるスタイルだと管理は楽かと。
味付けアリ・味付けナシ・韓国ノリですね。
手間が増えますが味噌汁セットとかを作ってもいいでしょう。
かき氷
原料は氷と蜜。
そのときの気温次第で当たり外れが大きく変わる、ギャンブル。
とくに学園祭の時期は涼しくなってきているはずなので、運良くピンポイントで暑い日になったら爆売れ。
ライバルがいるいないに関わらず、その商品を買ってもらうために考えること
- 「売る」のではなく「買ってもらう」
- どんな人がそれを買いたいと思うのか
- どんな状況で買いたいと思うのか
ということを考えましょう。
例えばパンケーキやワッフルなら女性がメインターゲットですよね。
厳つい男が表に出ているより、イケメンや女性が表に出ていた方が買ってもらえます。
例えばお茶を売っているなら、それはのどが渇いたときに欲しがる人が多いでしょう。
つまり、のどが渇くような食べ物の近くで売っていれば、買ってもらえることが増えます。
自分のところでお茶がほしくなるような食べ物と一緒に取り扱うのもいいですね。
原価計算・売上数量予測も忘れずに
安くしたほうがたくさん売れますが、一個当たりの利益率が下がります。
最低でも原価を上回る売値を設定することです。
機材のレンタル料を原価に入れ込むためと、仕入れる量を決めるためには、売り上げ数量の見込みが大事です。
できれば先輩たちをたどって、同じ種類の模擬店の過去のデータを入手しましょう。
過去2~3年までさかのぼれば十分です。
お客にわかりやすい名前を付ける
買い物をするとき、目的のものが売ってあるとわかる名前の店と、何が売ってあるのかわからない店、どっちに行きますか?
それを客に示せるのは、店の名前です。
たこ焼き屋なら、
“たこ焼き○○”
といった感じで、第一に
「たこ焼き屋だよ」
ということを伝えるのです。
そうすればたこ焼き屋を探している客は、迷わず行くことができます。
この話題については、つぎの記事でもう少し掘り下げています。
→学園祭の模擬店の名前で悩んだら~楽しい学園祭にするために~
まとめ
学園祭の模擬店で儲かるものをやりたいなら、ライバルのリサーチからやりましょう。
それが済んだら過去のデータをもとに売り上げの見込み(販売価格×販売見込み数量)を立てましょう。
売り上げの見込みから逆算して仕入れを決めれば、余らせて赤字ぶっこくリスクが大幅に減ります。
「余ったら自分たちで消費する」
ってのも楽しいですけど、今回はあくまでも儲かることを考えるので、すべて計算ずくでいきましょうね。