【妊娠9週目】赤ちゃんとお母さんのお腹の様子・気をつけること
妊娠9週目に入りましたね。
つわりがひどくなって辛い思いをしているお母さんが多いのではないでしょうか。
心拍が確認され、赤ちゃんはこれからどんどん大きくなります。
心配ごとが多い、このころの赤ちゃんの様子を紹介します。
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赤ちゃんの様子
- 胎のう(GS):約30mm~55mm
- 頭殿長(CRL):約22mm~30mm
- 心臓の重要な部分がほぼ完成します
- 大半の内蔵器官の基礎ができあがります
- 指の1本1本が形成されます
- 生殖器の形成がスタートします
- 目や鼻の形成が進みます
- 光や音に反応し始めます
- しっぽがなくなります
妊娠9週になると身長がおよそ20~40mm、体重約3~10gまで大きくなります。
このころの赤ちゃんはほとんどの内蔵器官の形成がおわり、体の外側の器官形成が始まる時期に入ります。目の網膜には色素ができ、鼻の形成も進みます。また、耳の外側と上唇ができ、口の中でも下に味をキャッチする器官を作り始めます。
進化の名残であったしっぽがこのころからなくなり、頭と胴体の間に首ができはじめて二頭身の体になっていきます。足には足首やかかとが正しい位置につくられはじめますし、妊娠8週頃できた指のもとが成長して手足の先は指1本1本が分かれて爪までできてきます。
心臓の重要な部分の形成も完了していますから、エコーでは力強く拍動する心臓を見ることができるでしょう。
まだエコーでは見えませんが生殖器の形成もスタートします。また赤ちゃんはこの頃から光や音に反応し始めると言われています。
赤ちゃんのサイズがまだ小さく、胎動として感じることはできませんが、赤ちゃんは外界の音や光に反応して手を動かしたり羊水の中を浮いたりして動いています。
※妊娠9週頃はお腹の赤ちゃんの個人差が一番小さい時期と言われています。そこでCRLのサイズから算出して現在の赤ちゃんの妊娠週数を導き出し、出産予定日を確定するのです。月経周期が安定しなかった場合、この時期に予定日が変更になる場合もあります。
お母さんの様子
お腹の様子
- 子宮の大きさはテニスボールほどになります
- おなかが大きくなり始める方がいます
妊娠9週頃の子宮はテニスボールくらいにまで大きくなります。
子宮の成長によって子宮の筋肉が伸ばされるので、下腹部がチクチクと痛んだりなんとなくおなかが重たく感じたりすることがあります。
痛みを感じた場合、「赤ちゃんに何かあったのではないか」と心配になってしまうと思いますが、たいていは生理的なもので心配ないことが多いです。
痛みを感じたら横になるなど少し安静にして様子を見ましょう。
下腹部の痛みに対してあまり神経質になる必要はありませんが、痛みが収まらなかったり強くなったりするような症状を感じたら病院に相談してみましょう。
ところで、お腹が目に見えて大きくなる前にはじめておいたほうがいいことがあります。それは、妊娠線の予防です。つぎの記事の写真を見てもらったらわかると思います。
→【妊娠線画像・妊娠線写真】これはできれば防ぎたい!妊娠中~産後
その他の変化
- つわり症状が辛い時期です
- 胸が張りはじめる方がいます
- 乳首にブツブツができてきます
- 乾燥肌に悩む方がいます
- 頻尿、便秘になる方がいます
この時期から胸が張るというお母さんが増えてきます。
また、乳首が色素沈着して黒ずんだり乳輪部分に白いブツブツができたりと変化がでてきます。この白いブツブツは「モントゴメリー腺」と呼ばれるもので、乳輪を保護する皮脂を分泌する組織が発達してできたものです。
ここから分泌される皮脂によって乳輪と乳首の皮膚が守られ、授乳がスムーズになるのです。このモントゴメリー腺から分泌されるものには赤ちゃんを惹きつける作用もあります。
これらは女性にとっては少しびっくりする変化ですが、出産・授乳期をすぎると自然ともとに戻っていきますから安心してくださいね。
「9週目の壁」という言葉を聞いたことがあるお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。これは流産の7割が妊娠10週までにおこることから言われているようです。
この頃はつわり症状が重くなる上、大きくなり始めた子宮がほかの臓器を押したりホルモンの影響を受けたりして便秘・頻尿が起こる方が増える時期です。まだ胎盤が完成していないので、お母さんの体は様々な方法で赤ちゃんを守っています。
無理をせず、できるだけゆっくりとした生活をして、「9週目の壁」を乗り越えましょうね!
つわりを乗り越えるには、つぎの記事が参考になるかと思います。
→【つわり対策・対処法9選】気持ち悪さとサヨナラしよう!
この時期に気をつけること
胸の張り、痛み、かゆみ
妊娠初期に「胸の張り、痛み、かゆみ」に悩まされるお母さんは多いです。
- 胸全体が突っ張ったような、固くなったような感じがする
- 乳首の周りに違和感がある
- 乳首が衣類などに触れる度に痛みを感じる
- かゆみがある
などの不快症状があると辛いですよね。
この胸の張りはホルモンの影響と言われています。子宮の成長を促す卵胞ホルモンは同時に乳腺組織や母乳が通過するための乳管の成長も促進させます。
妊娠を維持するためのホルモンであるプロゲステロンも乳腺の発達に関与します。特に痛みやかゆみを伴う場合は非常に辛いと思いますが、上手に付き合っていきましょう。
- 痛みを和らげるアンダーウェアをつけるようにする
- 体を温めすぎない
- 辛くなったら胸を冷やす
- (かゆみがあるとき)乳首を清潔にし、保湿を心がける
以上のことで胸の張り・痛み・かゆみを和らげることができます。
胸の張りは入浴などで体を温めると症状が悪化してしまうことがあります。妊娠中の体に冷えは大敵ですが、胸の張りや痛みが強い場合はシャワーで済ませるかぬるめのお湯につかるようにしましょう。
また張りがひどいときには水で冷やしたタオルで優しく胸全体を冷やしてあげても良いと思います。ただ、必要以上に冷やさないように注意してくださいね。
乾燥肌
胸の張りを引き起こすホルモンは肌のトラブルや乾燥も引き起こします。妊娠初期のお母さんの体は赤ちゃんのために水分をどんどんと子宮に送りますので、肌はどうしても乾燥気味になってしまいます。
その上、肌に必要なビタミンやミネラルもお腹の赤ちゃんに優先的に回ってしまいますので、乾燥肌になってしまうのは仕方がないことかもしれません。
このとき「乾燥気味だから」といろいろな化粧品を試すのはあまりオススメできません。妊娠中の肌は乾燥と同時に敏感になっていることが多く、強い化粧品を使うとかぶれを引き起こしてしまうことがあります。
香りの強い化粧品もつわりをよんでしまうことがあるので気を付けてくださいね。
- 水分を意識して摂取する(1日2L程度)
- できるだけ睡眠を取るようにする
- ビタミンA誘導体を含む化粧品は避ける
- 肌に優しい化粧水、保湿クリームを使う
などで肌の乾燥を最小限に食い止めましょう。
ビタミンAはとりすぎると赤ちゃんに奇形などの悪影響をおよぼすことが知られています。化粧品としては、レチノール、レチナール、トレチノインの名称で記載されています。肌からの吸収率はあまり高くはありませんが、気を付けておきましょう。
ビタミン以外でも
- パラベン
- ハイドロキノン
- サリチル酸
- トルエン
- ローズマリーなど植物オイルの一部
は妊娠中に使用することを控えたほうが良いものです。肌に良いものを選びながら乾燥肌対策をしましょう。
お肌のトラブルは出産後に落ち着くと改善することが多いと言われています。妊娠中お手入れしても改善が見られないときは、しっかりお手入れしつつ「肌荒れは今だけ」と割り切ってしまいましょう。
あまり症状がひどいときは妊娠していることを申告した上で皮膚科に相談することもよいと思います。
葉酸の摂取
とくに初期においては、生まれつきの障害リスクを減らすために葉酸の摂取は重要です。厚生労働省はサプリでの摂取を推奨しています。
しかしリスクもありますので、つぎの記事を読んで考えてもらえたらと思います。
→あなたの遺伝子は大丈夫?葉酸の代謝が苦手な人は気をつけて!
まとめ
妊娠9週目はつわりや胸の張り、乾燥肌などトラブルが続出する時期です。
「今だけだ」と言われても不快症状に悩まされるのは辛いと思います。
ほかにもいろんな症状が出てくることがありますので、事前に対策できる部分は対策しておくと、なってしまったときが楽ですね。
→76の妊娠初期症状をチェックして、健康管理の目安にしましょう。
この時期の赤ちゃんは心臓をしっかりと動かし、顔や手足などの体表面の器官がどんどんできてより人間らしい姿に成長していきます。赤ちゃんの成長を見守りながら、ゆっくりとした妊娠生活を送ってくださいね。
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