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【妊娠14週目】赤ちゃんとお母さんのお腹の様子・気をつけたいこと

子ども
 

妊娠14週目
「つわりが落ち着いてきて楽になった」
というお母さんが多いのではないでしょうか。

お腹が膨らんできて、赤ちゃんの存在を感じることも多くなってくる時期です。
今回はまだ胎動を感じない妊娠週数、
「赤ちゃんがおなかの中でどのように成長しているか」について紹介したいと思います。

*BPD値は「日本産科婦人科学会 超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値について」を参照しております。

赤ちゃんの様子

  • BPD: 21.1mm~31.2mm(平均値: 26.1mm 14週0日基準値より)
  • 脳の成熟が進みます
  • 首が発達して長くなります
  • 体の比率が新生児に近づきます
  • 皮膚の厚みが増してきます
  • 気管、咽頭、声帯ができ始めます
  • 外性器が完成に近づきます
  • 心臓が活発に動きます(心拍数は1分間に150回ほど)
  • 手足に筋肉がつき始め、器用に様々な動きをし始めます

(→BPDの説明はこちら

妊娠14週目の赤ちゃんはだいたい身長が8~11cm、体重は25g~60g程度になります。
この頃の赤ちゃんは成長スピードが上がり、1日平均5gほど体重が増加します。今まで頭が大きく「胎児」そのものだったおなかの赤ちゃんが、この頃から首や腕・足が伸びて胴体や頭とのバランスが整って体の比率は新生児にかなり近づきます。
ただし、この時期から赤ちゃんの大きさには個人差が出てきます。赤ちゃんが小さめ・大きめだと心配になるかもしれませんが、病院で何も言われないのでしたら順調に発育しているということがほとんどですので、安心してくださいね。

何か不安があるときには遠慮せずに医師に相談してみましょう。

また、各器官も成熟度が増してきました。脳では脳細胞同士をつなぐ神経回路ができ始め、本能的な欲望や喜怒哀楽を司る間脳や大脳系などはこの時期あたりから機能を開始し始めるといわれています。脳の神経ネットワークがつながることで、大きな音やお母さんの強いストレスを赤ちゃんが感じとれるようになる時期だという専門家もいます。
赤ちゃんのためにもぜひストレスをためない生活を心がけましょうね。

その他にも気管・咽頭・声帯が完成し話すための器官ができたり、外性器がほぼ完成したり心臓が立派に活動していたりと体の成熟がどんどんと進むのがこの妊娠14週目です。エコーでは手足につき始めた筋肉のおかげで羊水の中でぐるぐると回転する姿や唇を結ぶ姿など、より赤ちゃんらしい姿を見ることができます。

※赤ちゃんはおなかの中でぐるぐると姿勢を変えています。外性器がほぼ完成する時期なので、「性別が分かるかも!」と思ったりするでしょうけど、背を向けてしまったり手で隠してしまったりと必ずしもこの時期に確認できるとは限らないのです。楽しみな気持ちをキープしながら焦らず気長に待ちましょう。なお、性別が確認しやすくなるのは妊娠18週から20週くらいだといわれています。

お母さんの様子

お腹の様子

  • 子宮の大きさは新生児の頭ほどの大きさになります
  • おなかの張りを感じる方がいます
  • 脇腹に痛みを感じる方がいます

妊娠14週目の子宮の大きさは新生児の頭ほどにまで成長します。
この頃から羊水の量が増えて赤ちゃんも急成長しますので、子宮を支える靭帯がけいれんして脇腹やおなかに痛みなどの症状が出ることがあります。この症状が出たときは横になったり、温めたりしてみましょう。
横になったり温めたりしても痛みが治まらないときや痛み以外にも発熱や出血などの症状がある場合は、腎盂炎や虫垂炎などトラブルが隠れている可能性がありますから病院に相談することをオススメします。

またこの頃になると「おなかの張り」を感じ始めるお母さんが増えてきます。張りを感じたら、我慢せずに横になるようにしてください。
「おなかが張ると赤ちゃんが苦しいのではないか」と心配になってしまうと思いますが、生理的な子宮の収縮に伴う張りならば赤ちゃんは苦しさを感じないそうです。安心してくださいね。
ですが、1時間に何度も張ったり、横になっても治まらなかったりする場合は生理的なものではなく何かトラブルが起きている可能性があります。そのような場合は病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。

つぎの記事も参考になると思います。
妊娠中に心配なおなかの張り。「危険な張り」ってどんなもの?

その他の変化

  • もうすぐ胎盤が完成します
  • 汗をかきやすくなります
  • おりものの量が増えてきます
  • むくみやすい時期です

ホルモンの影響でおりものの量が増えてしまうのもこの時期の特徴です。おりものシートを活用したり、通気性の良い下着をつかったりして清潔を保つようにしましょう。マタニティ用下着に切り替えるのも良いと思います。

妊娠中は新陳代謝が活発になる一方で、おなかの赤ちゃんを間違って攻撃しないようにお母さんの免疫力は一時的に低下しています。清潔にしておくことで、カンジダやその他細菌が悪さをすることを予防することができるでしょう。
中には子宮にまで感染が広がり、早産や出産時の母子感染を引きおこす細菌もありますから、ぜひ清潔を保つ工夫をしてみましょう。

ただし、「清潔を保つために・・・」と石鹸でごしごし洗ってしまうことが逆効果です。膣の中には細菌の侵入を防ぐ常在菌がいますが、これらを洗い流してしまうとかえって炎症を引き起こしてしまうことがあります。
また石鹸の使い過ぎも外陰部を保護している皮脂膜を奪いすぎる原因になってしまいます。

  • シャワーでさっと流す程度にする
  • 石鹸を使う場合は軽く使用する
  • こまめに下着やおりものシートを取り換える

などで清潔を保ってくださいね。
おりものの異常やかゆみなど、何か気になる症状が現れたときは我慢せず病院に相談すると安心だと思います。

この時期に気をつけること

おりものの異常

おりものは膣や頸管部が乾燥しないようしたり、細菌などの侵入を防いだりしてくれる役割があります。妊娠中はホルモンの影響で分泌量がふえますが、中には異常なおりものが見られる場合もあります。正常なものと心配なおりものの違いを知っておき、いつもと違う場合は早めに受診しましょう。

まず、正常なおりものは、

  • 透明もしくは白色
  • みずっぽい性状
  • やや酸っぱいようなにおいを感じる

が特徴です。
においがない方もいらっしゃいますが、正常な膣内は酸性のため酸っぱいにおいがある方もいます。

反対に、注意しなければいけないおりものは、

  • おりものシートや下着がびっしょりと濡れるほど多い
  • 常に水っぽいものが出ている
  • 灰白色、黄色、緑色などの色がついているもの
  • 白くぽろぽろとしたもの
  • 細かい泡状のもの
  • ピンク色や茶褐色の色がついているもの
  • 魚が腐ったようなにおいがするもの

です。

下着を濡らすほど多かったり常に水っぽいものが出ていたりする場合は破水している可能性があります。色がついたおりものは感染症や膣炎、頸管炎のサインかもしれませんので注意が必要です。
また、自浄作用が弱まりカビや細菌が繁殖すると魚が腐ったようなにおいがしてしまうことがあります。

これらの症状に気がついたら早めに病院を受診しましょう。ほっておくと悪化してしまうこともありますし、赤ちゃんに影響を与える可能性もあります。
病院では赤ちゃんに影響のない薬を処方してくださいますので安心してくださいね。

過度なダイエット

妊娠14週目になるとほとんどのお母さんはおなかが膨らみ始め、妊婦さんらしい体型になります。

「ウエストラインが崩れていき、今まで着ていた服がどんどん着ることができなくなることがものすごくショックだった」
というお母さんもいらっしゃいます。

「妊娠中も細く、綺麗でいたい」
これはお母さんたちが少なからず思うことだと思いますが、過激なダイエットは赤ちゃんを「栄養失調状態」にしてしまう恐れがあります。
胎児期に栄養失調状態にあった赤ちゃんは

  • 低出生体重児になる可能性がある
  • 出生後、肥満になりやすくなる
  • 成人後、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を発症するリスクが上がる

といわれています。

胎児期に栄養失調状態になると、丈夫な臓器を作り出すことができない上に赤ちゃんの体は少ない栄養でも生きていけるように「蓄える体質」になっていきます。
その結果、太りやすく糖尿病などの生活習慣病になるリスクがあがってしまうのです。つわりが落ち着いて、口にものを入れられるようになったら赤ちゃんのためにもぜひバランスの良い食事を心がけるようにしましょう。

つぎの記事に
「この栄養素はこれくらいとることが推奨されていて、どんな食品に多く含まれているか」
をまとめています。
赤ちゃんの成長のために、そしてなによりあなた自身の健康のために、紹介します。
妊婦さん必見!妊娠中に好ましい食事、避けたい食事!

葉酸はサプリでの摂取を厚生労働省が推奨していますが、遺伝子レベルでうまく代謝できない人もいます。つぎの記事にわかりやすく書いてありますので、読んで納得したうえで摂取しましょう。
あなたの遺伝子は大丈夫?葉酸の代謝が苦手な人は気をつけて!

まとめ

今回は妊娠14週目のお話しでした。

筋肉が発達してきた赤ちゃんはぐるぐる回ったり手足をうごかしたりしながら活発に動いています。もう少し大きくなると胎動を感じることもできるようになりますよ。
赤ちゃんの成長に合わせてお母さん側のトラブルもいろいろ起こってきますが、病院とうまく連携を取りながら、赤ちゃんに合わせた妊娠生活を送ってくださいね。

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ぽこ

ぽこ

・熊本大学医学部保健学科看護学専攻卒
・正看護師

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